1週間で50時間以上働くと生産性低下?労働と幸福感の関係とは (1/2ページ)
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長時間働いている人は仕事に追われ、疲れきっているもの。あまり幸せそうには見えないですよね。そのため、「労働時間が長いほど幸福度は下がるのでは?」と思われがち。
しかし実際には、そうともいいきれないようです。
今回は労働時間と幸福度についての研究結果を、『CNBC』の記事からご紹介しましょう。
■男性は長時間働いている方が幸福?
マーストリクト大学の研究によると、「男性労働者の場合、“友人や同僚よりも長時間働いている”と思っている方が、より幸福感を抱いている」傾向があるそうです。
これは、教育・労働市場のための研究センターによって、3,042人のオランダ人男性労働者を対象に調査されたもの。尋ねたのは以下の3点です。
・現在の自分の状態について
・何時間働いているか
・同僚が平均何時間働いていると思うか
調査の結果、収入や実働時間にかかわらず、同僚よりも短時間しか働いていないと思っている人は、同僚よりも長時間働いていると思っている人にくらべ、幸福度が低下していることがわかりました。
こういった現象は、“活躍感”と呼ばれるそうです。
この研究によると、活躍感は「男性が同僚よりも多く働くことから地位を得て、彼の有用性を増大させる際に生じる」とのこと。
また研究では、多くの社会的グループに対して、実際に「とても忙しいのだ」と伝えることで、個人が自分の地位を上昇させることが可能。対照的に、他者よりも忙しさを伝えないことで、地位を失ってしまう可能性もある、と述べられています。
日本の社会では、「自分は忙しいアピール」で一目置かれることは少なく、むしろ反感を買います。
しかし、研究者のひとりであるマリオン・コルウェット氏は「我々の研究では、この活躍感の傾向は、男性の同僚に対してのみ認められ、女性の同僚の対しては認められなかった」と述べています。
■男性と女性で活躍感に差が出た理由
男女差が生じた理由のひとつとして、研究者は、伝統的性役割による見方を示しています。