米国の燃料資源に変化?脱石炭で天然ガスがトップに躍り出た (2/3ページ)

IEA(国際エネルギー機関)によれば米国内の天然ガス価格は欧州の4分の1以下、日本の6分の1となっている模様。
シェール革命でエネルギーの自給拡大に成功した米国は2018年には天然ガスの純輸出国になることが見込まれるほか、石炭から天然ガスへのシフトを加速させる傍らで欧州への石炭輸出を拡大したことで、欧州では石炭による火力発電への依存が深まりつつあるそうだ。
■ 日本はベースロード電源に石炭を活用
いっぽう、資源の少ない日本の場合は多様なエネルギー源をバランスよく利用する必要があることから、石炭火力の有効活用は重要な課題となっており、実際1990年以降、石炭火力発電を増やし続けている。
温室効果ガスの排出量が大きいという問題があるが、地政学的リスクが化石燃料の中で最も低く、熱量当たりの単価も化石燃料の中で最も安いことから、安定供給性や経済性に優れた重要なベースロード電源の燃料として再評価されており、高効率石炭火力発電の有効利用等により環境負荷を低減しつつ活用していくエネルギー源に位置づけている。
『エネルギー基本計画』でも石炭を“重要なベースロード電源”と位置づけ、原発の新設が見込めない中で石炭火力の建設計画が相次いでいる。
これは火力発電の拡大に伴い、中東などからの天然ガス輸入で経済負担が増大しているためだ。
こうした日米間のエネルギー政策の方向性の違いはシェールガスの掘削技術が普及した米国と、元々資源を持たない日本との条件差に尽きる。
東京電力福島原発事故のあと、電源として化石燃料に依存する割合は震災前の6割から9割に急増。
現在、日本は原油の83%、LNG(液化天然ガス)の30%を中東地域からの輸入に依存しており、中東地域が不安定化すると、エネルギー供給面で甚大な影響を受ける可能性が大きい。