【忙しい人のための講座】世界が注目「Uber」は 何が問題なの? (3/3ページ)
このデモでは一部の参加者が暴徒化し、『Uber』とは全く関係のない車を襲撃し火をつけるという事態にまでなった。その際、アメリカのロック歌手コートニー・ラブの乗っていた車が暴徒に襲われるということも起きている。
結果的にこの出来事は、『Uber』の“白タク営業”を一時的に中止させた。一般車両を用いたサービスである『UberPop』は、同国裁判所の判断が下される9月まで提供が凍結されることとなった。
だがこれは同時に、フランスでの利用者が増加の一途をたどっているという一つの証明でもある。同国の消費者もやはり、「タクシーは信用ならない乗り物」と考えているようだ。
南アフリカはさらに深刻だ。この国のタクシードライバーの殆どは黒人、即ちアパルトヘイト時代の被差別者側だ。タクシー業界は、社会の最底辺の人々に雇用を与えてきたという歴史がある。『Uber』の上陸で、そのシステムが崩壊したのだ。
このように、『Uber』を取り巻く状況はそう簡単に白黒をつけられるものではなく、非常に複雑だ。我が国日本のタクシー業界のように、モラルと企業努力とサービス精神があり市民からの信頼を得ていれば、『Uber』はライドシェアにこだわらない方針を打ち出すかもしれない。現にUber Japanは、あくまでも既存の事業者と提携している“第2種旅行業者”である。
『Uber』の存在は、各国のタクシー業界のレベルを判別する測定器にもなっているのだ。