【鬼怒川決壊】「電柱おじさん」を救助した 自衛隊員の“神対応”に喝采

デイリーニュースオンライン

写真はtwitterより
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 台風18号が温帯低気圧に変わった影響で、9月10日、茨城県や栃木県、福島県など関東・東北の広い範囲を大雨による被害が襲った。NHKではニュース番組の編成を変更し、豪雨による災害の状況を終日伝えたほどの異例自体だ。民放各局のニュース番組でも、深刻な被害の様子を伝え続けた。

 まるで2011年の震災を思い出させるほど、天災による被害は甚大だった。ツイッターを始めとするソーシャルメディアでは、近所の被害状況を伝えるツイートがポストされるとともに、救助隊員が各地に出動し、救助活動が行われた様子が広まった。その対応には、掛け値なしの称賛の声があがっている。

助かった電柱おじさん、家族も無事で「ほっ」

 茨城県・常総市のタクシー運転手、坂井正雄さん(64)は、今回最も注目された1人かもしれない。濁流に飲み込まれまい、と電柱に抱きつき、長時間こらえる様がテレビを通じて世に広まった。ツイッターでは「電柱おじさん」と呼ばれ、NHKのニュースや読売テレビ系「情報ライブ ミヤネ屋」で救助の様子が中継された。

 坂井さんは、鬼怒川の堤防に立ち水位を見ていたところ、足元から崩れていったという。堤防が決壊し、濁流が勢いよく流れた鬼怒川の東側は住宅地で、被害は最大6900棟に上る見込みだ。

 坂井さんは、周囲の住居が次々と流れる中で電柱につかまり、助けを待った。空中で待機するヘリコプターから陸上自衛隊の隊員がワイヤーにつかまりながら降下し、坂井さんを抱え上げて救助した。

 坂井さんが「流された」とあきらめていた妻や長男も、無事に救助されたことが判明。ツイッター上でも、まるで自分の家族や友人が無事だったかのように、安堵の声が広まった。

 実は、自衛隊員は電柱につかまる坂井さんよりも先に、1階がまるごと浸水された住居の2階で助けを求めていた人を救助した。ほどなく、その住居は濁流に飲まれた。

 この自衛隊の選択は結果として正しかったわけだが、

「自衛隊の判断力すげーな」
「神判断」
「救助の様子、壮絶すぎる」

 と、どちらを先に救助するべきか、自衛隊員のとっさの判断力には称賛とともに、驚きの声が続出した。

 ちなみに、ヘリコプターからワイヤーで釣り上げて救助する方法は、ホイスト救助と呼ばれる。今回の災害では、陸自、海保、海自、消防、警察と、指示系統が異なる複数の組織がヘリコプターで出動し、多くの人命を救っている。2011年3月に起こった東日本大震災の経験も活かされていると、組織力を絶賛する声もあった。

 一夜明け、雨の峠は越えたが、宮城県でも堤防が決壊。特別警報が出た。鬼怒川の堤防が決壊した茨城県常総市を中心に、まだ見つかっていない行方不明者もいる。自衛隊員のさらなる奮闘と、皆さんの無事を祈りたい。

(文・春山修司)

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