澤穂希がラストゲームでみせたゴール以上の輝き (1/2ページ)

デイリーニュースオンライン

ラストゲームでみせた真骨頂
ラストゲームでみせた真骨頂

 2015年12月27日、第37回皇后杯全日本女子サッカー選手権大会の決勝は、アルビレックス新潟レディース(以下、新潟)対INAC神戸レオネッサ(以下、INAC)の対戦となった。去る12月16日に今シーズン限りでの引退を発表した、「なでしこジャパン」澤穂希(37=INAC)の現役最後の試合でもある。

 20年超もの間、日本の女子サッカーを牽引してきたレジェンドのラストマッチということで、等々力競技場には大会史上最多の2万379人が駆けつけた。メディアの数も女子の大会では異例の多さ。誰もが澤の最後の勇姿を目に焼き付けようと、INACの応援に来場したのだと思われた。

 しかし、ホーム側のゴール裏は新潟のサポーターが身につけたオレンジ一色に染まり、スタジアムのあちらこちらには新潟のチームや選手を鼓舞する横断幕が目につく。対するINACは、アウェー側にサポーターが陣取ってはいるものの、ゴール裏の一角に過ぎないという印象。1試合で勝敗を決するカップ戦のため、等々力競技場は両チームにとっての中立地とはいえ、スタジアの雰囲気は新潟の「ホーム」だった。

試合は新潟のプラン通りに展開

 選手を後押しする声援も、オレンジ色の数の多さに比例した。いや、むしろそれ以上に新潟のほうが圧倒的だったといっていいだろう。男子チーム(注:Jリーグのアルビレックス新潟)を併せ持つ強みかもしれない。統率された、よく響く低い声のチャント(注:応援歌や掛け声のこと)がスタジアムにこだまする。新潟に厳しい審判の判定には容赦ないブーイングが飛び、その大声援に応えるかのように、新潟は組織的な守備でINACの攻撃をことごとく跳ね返す。一進一退の攻防に見えたが、ゲームの主導権を握っていたのは新潟だった。

 新潟の選手の足はよく動いていた。それもそのはず。新潟は、2013年(第35回)も、そのまた2年前の2011年(第33回)も、この大会の決勝でINACに敗れている。なでしこリーグでは3位のINACに勝ち点わずか1点及ばず、最終順位は4位。なんとしてもタイトルが欲しい新潟と、優勝して澤の引退に花を添えたいINAC。どちらも一歩も引かず、試合は0-0で前半を折り返した。

 後半に入っても、両チームとも決め手を欠いたまま時間が過ぎていく。チャンスはつくるが得点に至らない。INACは縦へのパスで新潟の裏を取ろうとするが、新潟ディフェンダー陣もそれは百も承知。単調な攻めは簡単に跳ね返されていた。最後の試合で「自分の得点のために貪欲にいこうかな、と」と〝ゴールを狙う〟宣言していた澤もたびたび前線へ走り込むが、ボールが渡ることはなかった。

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