上司や仕事相手の1分は1万円!時間を無駄にしないための考え方 (1/3ページ)
『伝説の秘書が教える「NO」と言わない仕事術』(フラナガン裕美子著、幻冬舎)の著者は20年以上にわたり、銀行や証券会社などの外資系企業と日本企業の双方で活躍するエグゼクティブたちの秘書を務めてきたという人物。
「外資系エグゼクティブの秘書」というと、なんだかすごい人というようなイメージがありますが、実際にはドラマのような難題珍問題の連続。毎日が上司や仕事相手との真剣勝負だったといいます。
事実、仕事をはじめたころは、パワハラで胃が切れたり、1円ハゲができてしまったり、失敗して怒鳴られることもしばしばだったとか。
しかしそんななかでいつも思っていたのは、「どうせ働くのであれば、少しでも楽にストレスなく働きたい」ということ。そして工夫を重ね、ちょっとでも毎日が楽になるような働き方を探してきたというのです。
つまり本書では、そうやって身につけた「ちょっとしたコツ」を明かしているわけです。きょうはそのなかから、「時間」についての考え方を抜き出してみたいと思います。
■長時間プレゼンをしてはいけない!
ダラダラした説明や、無意味に長いプレゼンテーションがあるものです。
しかし当然ながらどちらも、相手をイライラさせるだけ。それどころか、「結局、要点はなんなのか?」と問い返されることになる場合もあるかもしれません。
しかも、罪はそれだけではないと著者は指摘します。なぜならそれらは結果的に、相手の貴重な時間を無駄づかいしていることになるから。
上司や仕事相手の「1分いくら」の時間が、ただ長いだけの説明の間にどんどん失われていくということです。
■1分1万円の時間が10分も無駄に
著者も実際、厳しいことで有名な上司からこういわれたことがあるのだそうです。
「君はいま、1分1万円の私の時間を10分も無駄にしたのだ。いったいどうやって補填するんだ?」
そのとき著者は、上司からの予想外の質問に答えられず、手元の資料を見ながらつっかえつつ説明したのだとか。そのため余計な時間がかかってしまい、批判されたというわけです。