残業代0なのに終電まで残業を強要!部下を追い込む上司の対処法 (3/3ページ)
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上司
その際に、ボウズ(売上ゼロ)の社員はグループの全社員から詰問を受けます。「どうしたら○○さんの数字が上がるようになるのか」「なにが問題なのか」を永遠に話し合うのです。
そのような日常の繰り返しで、営業マンは一年中ノルマに追われています。朝7時に出社を強制されて、終電間際まで残業が続きます。
しかし年俸制で裁量労働なので残業代は出ません。過重労働で社員は疲弊しています。
部内で体調異変をおこした人が多かったことから、吉沢君は川口課長に「メンバーから残業の不満が噴出している旨」を報告しました。川口課長も「わかった、部長に掛け合ってみる」との返事。
ところが、日が明けると、川口課長からはメンバーに対して厳しい叱責がありました。
「残業が多いのは売上が足りないからだ」「売上を達成すれば定時に帰ろうが自由だ。自らの怠慢を会社のせいにするんじゃない!」
吉沢君は「話が違う」と詰め寄ります。「そんなことは知らない」と川口課長。課長を信用した吉沢君がお人よしだったのです。では、吉沢君はどのように対応すべきだったのでしょうか。
■ダメ上司には予防線を張って交渉する
吉沢君は川口課長に「メンバーから残業の不満が噴出している旨」を報告しました。川口課長も「わかった、部長に掛け合ってみる」との返事。ここまでは変わりません。
ここで念押しが必要です。川口課長に「部長は首をたてに振ってくれますでしょうか? 信頼の厚い川口課長からの話ですから大丈夫とは思いますが気になります。課長が難しいと思うなら辞めておきましょうか?」とさりげなく自尊心をくすぐります。
「とりあえず部長に話してみるよ」。こうなったら、川口課長は自らの意見として部長に話さなくてはいけません。
部下の話を部長に話すのとは事情が変わってきます。責任感に乏しい上司をコントロールするには予防線を張らなくてはいけません。
(文/コラムニスト・尾藤克之)