「消えた主役」名作ドラマ・映画の知られざる“交代劇”(4)「孤独のグルメ」は松重豊以外に候補が… (1/2ページ)

アサ芸プラス

「消えた主役」名作ドラマ・映画の知られざる“交代劇”(4)「孤独のグルメ」は松重豊以外に候補が…

 それはどういう理由だったのか。役柄の交代には、単にスケジュールだけでない奥深い事情が見え隠れする。あの名作の、意外なチェンジをここに!

〈『K独のグルメ』のドラマ化の話が来たが、主演が長嶋一茂ということなので、丁重にお断りする。長嶋一茂は嫌いではありませんが、ちょっと〉

 深夜の“夜食テロドラマ”としてコアな人気を誇る「孤独のグルメ」の作者・久住昌之氏が、10年にツイッターに書いたものだ。12年に始まったテレビ東京版のドラマでは、主役の井之頭五郎を松重豊が演じ、シーズン5まで続くほどの当たり役となった。

 冒頭の依頼とはフジテレビからのもので、主役のイメージが原作者と合わず、みすみすヒット作の権利を逃してしまっている。どう考えても、一茂に井之頭役はマッチしないのだから当然の判断であろう。

 さて、今なおシリーズが続いている「仮面ライダー」(71年、NET系)の第1作は、藤岡弘が演じたことは言うまでもないが、別のプランもあったという。

「もともとは『十字仮面』というのが原案で、前年に『柔道一直線』(TBS系)で人気を得た近藤正臣が主演の本郷猛役に内定していました。ところが、制作日程が折り合わず、藤岡に交代。番組自体のコンセプトも『仮面ライダー』に変更になりました」(特撮ライター)

 藤岡は撮影中の大ケガで一時的にライダー役を離れる。そして2号の一文字隼人役として佐々木剛が抜擢されたが、もう1人の候補が三浦友和だったというから驚きである。

 さて、萩原健一と水谷豊のコンビで鮮烈な印象を残した「傷だらけの天使」(74年、日本テレビ系)だが、水谷が演じたショーケンの弟分・アキラには火野正平が予定されていた。

「すでに売れっ子だった火野のスケジュールが折り合わず、松田優作が旧知のプロデューサーに『いいのいるよ』と紹介したのが水谷だったそうです」(シナリオライター)

 以来、優作と水谷は親友の間柄が長く続いた。

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