天才テリー伊藤対談「永野」(3)30代の頃は本当にヤバい状態でした (1/2ページ)
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週刊アサヒ芸能 2016年 9/29号
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テリー じゃあ、しがみついてたホリプロを辞めちゃったのはどうして?
永野 所属して5年たったある時、初めてマネージャーさんに飲みに誘われたんですよ。事務所の近くの居酒屋で、「上はお前が後輩たちに悪影響を与えると言っている。お前をクビにさせたくないから、お前から『辞めさせてください』と言ってくれ」って泣かれたんです。
テリー すごい話だね。
永野 で、「俺はお前のことが好きだから、いつでも電話してこい」って言われたので、翌日いつもどおりに電話したら、いきなり塩対応で。その時、業界の冷たさを感じました。忘れもしない、28歳の時です。
テリー それは傷つくなァ。しかも、そのくらいの年齢だと、宮崎の友達も仕事でいいポジションに就いてたりして、焦りも出るよな。
永野 だからその時は、地元の人に「あきらめて帰ってこい」って、けっこう言われましたね。「30歳まで」みたいに期限を決めて活動してる芸人仲間もいましたし。でも僕、たぶんやめられないタイプの人間なんですよ。もし今、こういう状況になっていなくても、お笑いは続けていると思います。
テリー とはいえ、そんな形で解雇されて、当時は精神的にも、生活もキツいよね?
永野 そうですね。その4年後に今の事務所に入るんですけど、その間に僕、出会い系サイトのサクラのバイトをしてたんですよ。
テリー ああ、そういう系統はバイト代もいいしね。
永野 そこに、どう見ても悪そうな、いかにもチャラチャラ遊んでそうな若者たちがいたんですね。でも、彼らのほうが僕よりもよっぽどちゃんと働いてるんですよ(笑)。上司とのコミュニケーションも上手だし、パソコンもブラインドタッチで打てたり。それはけっこう衝撃的でしたね。