元官僚の経済評論家・高橋洋一さん中国本”盗作騒ぎ”の顛末|やまもといちろうコラム (1/2ページ)
山本一郎(やまもといちろう)です。
地味に私も昔中国本を新書で出しましたが、その後中国事業から撤退してしまい、表で触れることも少なくなりました。
その中国関連本はいまだにジャンルとして売れ線で、経済関係や市場、文化、政治といろんな方面で日本人の関心と想像を搔き立てる素材であり続けているようです。個人的にも、中国系の本はなんだかんだ毎月一冊二冊買って目を通すぐらいには興味を持っておるわけですが。
先日、元大蔵官僚で旧民主党政権時代の経済ブレーンとしてそれなりに活躍した高橋洋一さん(61)という経済評論家が、講談社から『中国GDPの大嘘』という単行本を出されました。中国ウォッチャーや中国市場を触る人よりは、むしろ中国には関心あるけど仕事で行くような感じではない人たちが買った本のようです。実は私も本屋をうろうろしてたら平置きだったので「おっ」と思って騙されて買ってしまったぐらいには売れ線の本だったのではないかと思います。
ところが、そんな売れた本が実はほかの人が書いた文章を剽窃したものではないかというクレームがついたというので見物に行ってきました。
んー、これはどういうことでしょう。ここで掲示されているものについていえば、元の文章と照らし合わせても同じ文章があるように見受けられます。
その後、高橋洋一さんの所属元になっている嘉悦大学から公式に文書が出され、また、そこで講談社としての見解として、改訂し、金森俊樹さんにお詫びする旨の火消しが行われております。これはこれで誠意ある対応だと思うので、これ自体を問題視する必要はなさそうです。