『けものフレンズ』で号泣:ロマン優光連載80 (2/4ページ)

ブッチNEWS

もしかして、かばんちゃんはこの世界の住人ではなく、ジャパリパークから出て行くことになるのではないか。だとしたら、これから始まる2人の旅が楽しければ楽しいほど寂しくなってしまうのではないか。そんなことを思ったのです。
 旅が主軸に据えられた物語の終わりというのは2つしかありません。「旅はまだまだ続く」か、「旅の終わりによる別れ」しかないのです。かばんちゃんが別の世界(土地)の住人だとしたら、その世界に戻るという選択肢が選ばれる可能性は非常に高いではないですか。第一話からそんな可能性を匂わされたらツラいじゃないですか。「ジャパリパークは不思議な夢の国じゃなくて、何かハードな現実が潜んでいるディストピアの可能性があるとか本当にツラい」と感じたのを思いだします。
 土地土地で、かわいくて個性的なフレンズたちと出会いながら続いていく、かばんちゃんたちの楽しくほのぼのとした旅が描かれる一方で、ジャパリパークの謎に関するヒントが徐々に提示されていくわけですが、それがどう考えても悲劇的な真相が明らかになりそうな予感しかしない。各話のエピソードが楽しいだけに、なんともいえない緊張感が漂ってくる。かばんちゃんたちの旅と並行して、かばんちゃんたちを追跡しているアライグマのフレンズ・アライさんとフェネックのフレンズ・フェネックの2人組の旅が第一話から描かれており、二組はなかなか出会うことがありません。謎のヒントは、アライさんパートで示唆されることも多く、かばんちゃんたちが知らないところで不安になるような情報が飛び交います。アライさんがジャパリパークの謎を知ってるのではないかというようにもとれる描写もあり、それでまた見てるこちらとしては不安になったり。まあ、アライさん自体はかなりのポンコツでかわいい限りなのですが。かばんちゃんたちと対をなすようなアライさんたちの存在は物語の仕掛けとして大きな役割をおっていたように思います。

フレンズは仲間を見捨てない

 11話で今までの平和な空気が嘘のようにハードな展開が始まってしまった時は、本当に不安になりました。想像する限りの最悪の事態がおこってしまいそうで…。

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