熱き侍たちが躍動!! メジャーリーグ Times ヤンキース田中将大の現状と今後の展望 (1/2ページ)

週刊実話

 ヤンキースのエース田中将大が危機的状況に陥っている。5月14日のアストロズ戦で2回途中までに8失点してKOされ、さらに、20日のレイズ戦でも3回までに7失点して降板したのだ。その結果、防御率は6.56まで上昇。これはメジャーの規定投球回数に達している107投手の中で102位となる数字だ。
 大量失点の最大の要因は、一番の武器であるスプリッターが落ちなくなり、浮いたところで一発を食うケースが頻発したからだ。それでも、右打者に対する武器のスライダーが機能していれば何とかしのげるが、これもストライクゾーンからボールゾーンに外れる軌道に制球できず、抜けて痛打されるケースが多くなった。
 この2つの武器が機能しなくなった原因は特定されていない。米国のアナリストやプロスカウト(他球団の選手を評価するスカウト)の多くは、投げる時、左肩が早く開くのが原因と指摘する。さらに、ヤ軍のロスチャイルド投手コーチは、田中が研究熱心なあまり、投球フォームに過剰な修正を加え、本来の姿を見失ったのが原因と見ている。

 田中の突然の大乱調をいちばん深刻に受け止めているのはジラーディ監督だ。同監督は冷静沈着な知将として知られる。だが、2試合連続でKOされた20日のレイズ戦では田中に対するフラストレーションが主審に対する激しい抗議という形で表れてしまい、意固地になって審判に食ってかかった結果、退場処分を受けた。
 同監督が現在頭を痛めているのは、田中が早い回にKOされるようになったことでリリーフ陣の酷使に拍車がかかり、故障者が続出する恐れが出てきたことだ。
 ヤンキースのローテは1番手田中将大、2番手サバシア、3番手ピネダ、4番手セベリーノ、5番手モンゴメリーという布陣。しかし、2番手以降はスタミナに問題がある投手や中盤に球威が落ちる投手が揃っている。監督は6回の頭、ないし6回の途中からリリーフ投手を登板させるケースが多く、そのため、ゲーム終了までにつぎ込むリリーフ投手は3人ないし4人になり、今季、ヤ軍リリーフ陣の登板数は異常に多くなっている。田中が早い回にKOされることが続けばリリーフ陣の出番がさらに増え、故障者が続出するのは確実だ。ゆえに、ジラーディ監督は田中の乱調を苦々しい思いで見ているのだ。

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