元ジャニーズの平本淳也がSMAP独立問題と「ジャニー喜多川の真意」を考察 (4/4ページ)

東京ブレイキングニュース

やりたい仕事があっても所属事務所がNGを出すことも多い。木村が良い例で彼の役どころはすべてが「木村拓哉」という名前を全面的に押し出したもので、ストーカーや痴漢に変態役など言うに及ばず、犯罪者のような役はやらないし、やりたくてもできない事情がある。

 一方、ジャニーズ出身の俳優で最も成功したのは元シブがき隊の本木雅弘さんだ。ジャニーズを辞めた後、アイドル時代ではできなかった坊主頭、ヘアヌード写真集を立て続けに発表。紅白歌合戦ではコンドームをまとった衣装で尻を出したり、映画『シコふんじゃった。』ではフンドシ姿まで披露した。ジャニーズのアイドルから大きな脱皮を繰り返し、そして『おくりびと』ではアカデミーのレッドカーペットを歩くまでになった。こうした活躍はジャニーズにいる限り、木村には無理だろう。

 事務所が役を選んで精査する今のジャニーズにいる限りは俳優としての将来的な成功は難しい。稲垣吾郎と草なぎ剛への期待と楽しみはそこにある。ジャニーズではできない、できなかった新しい環境と挑戦は本人たちもワクワクしているに違いない。彼らは制作にも興味があるので俳優業に留まらず面白いことを見せてくれるはずだ。

 どこでも社則や校則といったルールがあるので守るべき事項は当然だが、タレントの商品価値や売り時の短さを考えると、すべて同じに当てはめることが成功とはいなかい。ジャニーズだって永遠ではない。ジャニーさんとメリーさんがいなくなったらジャニーズの体制も大きく変わるし、またすでに変わっている部分もある。将来を真剣に考えると年齢的にも今が辞め時だったのだろう。吾郎と剛の新境地と慎吾のリセットには今後も皆が注目するところで楽しみにしていいだろう。

文:平本淳也(元ジャニーズの作家・実業家)

写真:Gitte Herden

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