勝てない巨人「球界盟主の深すぎる闇」 (2/4ページ)

日刊大衆

「他とは注目度が違うし、私生活についてもあれこれ書かれるから、リラックスできない。やはり、巨人は特別なチームという意識があるので、知らず知らずに自ら重圧を感じてしまうんです」

 巨人では思うように活躍できなかったのに、他球団に移った途端に活躍する選手が多いのも、この重圧が原因だろう。典型的なのが、昨年11月にトレードで日本ハムに移籍した2008年のドラ1・大田泰示だ。大砲として大きな期待をされたが、巨人では鳴かず飛ばず。

 しかし、移籍した途端、稲葉篤紀氏の「思い切って振れ」というアドバイスもあり、打撃開眼。すでに現時点で、巨人時代8年間で打った累計9本を超える、10本塁打を放っている。「巨人時代は一軍に呼ばれたらとにかく結果を出さなければと、焦って当てるだけの小さなバッティングになってしまっていたんですが、日ハムに移り、本来の持ち味を取り戻しました」(前出のスポーツ紙記者)

 巨人OBの広岡達朗氏は、「大田放出は巨人の恥だ」と非難しているが、大田が今季も巨人にいて、今のように活躍できたかどうかは、また別の問題。「巨人は、常に優勝争いに絡まなければならないという“常勝軍団”の宿命がある。他球団のように、ある程度負けも覚悟して、若手を打てなくても我慢して使い続ける、ということができないんです」(前同)

 若手の競争相手は、他球団からFA移籍してきた大物ベテラン選手や外国人助っ人たち。わずかなチャンスしか与えられない中で、その競争を勝ち抜いていくのは至難の業と言える。「そもそも、それだけの能力を持ち合わせた人材を獲得できていないことが問題なんです」と厳しく語るのは、ベテラン記者。

 このオフ、巨人は30億円ともいわれる大補強を敢行しながら、FAで獲得した陽岱鋼、山口俊が出遅れた。編成部の見る目のなさが露呈して、シーズン中のGM交代という異常事態に発展したわけだが、補強の失敗は何も昨日今日、始まったわけではない。

「ここ数年の巨人のドラフトはスカウト部長A氏が主導。他球団との重複を避ける独自の戦略で、新人を獲得していました。ところが、結果は散々。かつて多くの有望選手を入団させてきたA氏ですが、“見る目が落ちた”と言われても仕方ない状況にありました。

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