待ち合わせの定番「ハチ公像」は、三重県津市にもあった (1/3ページ)

Jタウンネット

「上野英三郎博士とハチ公」の銅像(画像提供:津市久居総合支所地域振興課)
「上野英三郎博士とハチ公」の銅像(画像提供:津市久居総合支所地域振興課)

「ハチ公前」と聞けば、ほとんどの人が東京・渋谷駅を思い浮かべるだろう。ちょっと待っていただきたい。「ハチ公前」は渋谷駅だけとはかぎらない。

ハチ公の生地、秋田県大館市にも「ハチ公」像があると聞く。なるほどハチは秋田犬だ。秋田犬の産地・大館に「ハチ公」像があっても、けっして不思議ではない。だが、それだけではない。

実は、三重県津市にも「ハチ公」像がある。

「えっ、ハチ公が三重県にあるの? なぜ?」と疑問を持たれた方は、このまま読み続けていただきたい。

ハチが渋谷駅で待ち続けたのは......?
「上野英三郎博士とハチ公」の銅像(画像提供:津市久居総合支所地域振興課)

ハチ公像がなぜ三重県にあるのか? Jタウンネット編集部は現地に電話して、話を聞いてみることにした。

まず最初に話を聞いたのは、津市在住の多田滋郎さん、「上野英三郎博士とハチ公の銅像を建てる会」代表だ。

「ハチが渋谷駅で待ち続けた飼い主、それは上野英三郎博士です。上野博士は、ここ津市の久居の出身で、久居元町の法専寺にはお墓もあります。旧制津中学に進み、東京帝国大学農科大学教授を務め、日本の農業土木・農業工学の創始者と言われています」。

犬好きの博士はハチを可愛がった。朝は大学に出かける博士を渋谷駅まで送り、夕方には渋谷駅で博士を迎えるのが、ハチの日課。ところが1925年、上野博士は大学で突然倒れ、亡くなってしまう。しかしハチは、渋谷駅に通い続けた。これが人々の感動を呼び、渋谷駅に「ハチ公」像が生まれることになる。

津市の銅像は近鉄久居(ひさい)駅東口にある。渋谷駅の「ハチ」は単独だが、こちらは上野博士と一緒に、博士を見上げるように立っている。銅像の高さは、土台を含め約3メートルだ。この銅像ができたのは、2012年10月のこと。「上野英三郎博士とハチ公の銅像を建てる会」が全国から集めた寄付金で、建立された。多田さんは同会の代表である。

「上野博士とハチの(一緒にいる)銅像は東京大学にもあるのですが、津市の銅像はその2年前に立ったんですよ」と多田さんはやや誇らしげに語る。

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