民進党代表選に世間は関心ゼロ?誰にも期待されず党消滅カウントダウンへ

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民進党代表選に世間は関心ゼロ?何も期待されず党消滅カウントダウンへ(写真はイメージです)
民進党代表選に世間は関心ゼロ?何も期待されず党消滅カウントダウンへ(写真はイメージです)

 結局、どこの国の人だか最後までよく分からなかった代表が辞任し、民進党の次の代表選が迫ってきた(注1)。

 かたや枝野幸男元官房長官(53)、こなた前原誠司元外相(55)。お笑い要員(注2)以外の人材に事欠く民進党にあっては、キャリアと知名度では群を抜く二人が代表の座を争うこととなった。

 諸問題への両者の姿勢をざっくり整理すると、

・消費税率アップ→前原(〇) 枝野(条件付き△)
・改憲→前原(議論は〇) 枝野(議論は〇)
・原発→前原(2030年代ゼロ) 枝野(さらに前倒しゼロ)
・共産党との共闘→前原(×) 枝野(〇)

 同じ肯定(〇)であっても考え方が違うだけに、構図としては分かりやすい。特に共産党に対しては「(民進党を食い荒らす)シロアリ」と言い放った前原氏(注3)に対して、共闘の成果を強調する枝野氏では正反対。 

 <民共共闘>は長島昭久衆院議員(55)や細野豪志元環境相(46)らが党を去った主因だけに、どちらが勝っても禍根を残しそうだ。

 ……が、それにしても注目度が低い。野党第一党の代表選挙といえば、政権交代が起きれば首相になる人物を選ぶこと。ところが最新の世論調査(注4)では、民進党支持層ですら55.1%が「政権交代可能な政党になると思わない」と回答。もはや何も期待されていない状態だ。当の二人も、

「低落傾向の民進党に何とか歯止めをかけてもう一度党を立て直し、政権交代を目指す」(前原氏)

「民進党が置かれている状況は、リーダーを代えたからといってすぐに良くなるような甘いものではない」(枝野氏)

 厳しさは身に染みている模様。

■過去の謝罪と賠償を

 民進党と看板を架け替えても、中身は<民主党>のままだと国民は気づいている。特に政権政党だった3年間(2009〜2012年)にしでかした数々の失態、いや悪事を国民が忘れていないからこそ、民進党の支持率が5〜6%と自ら引き上げる前の消費税率以下なのだろう。大きくいっても、

●経済→異常な円高を放置して株価は底値。求人の低迷で失業者も増加しているデフレ下で、財務省のいいなりに消費増税を決定。

●経済II→<事業仕分け>という醜悪な政治ショーで、日本の科学技術や災害対策予算を削減しながら、人気取り政策の財源が無く過去最大の赤字国債を乱発。

●外交→日米と沖縄県で慎重に進めていた基地移転交渉のテーブルをひっくり返し、米国からの信頼を失った。一方、中国や韓国・北朝鮮には超優遇政策を連発。尖閣諸島近海で発生した漁船?による体当たり攻撃事件でも、中国に最大限の忖度を見せる。

●安全保障→首相官邸に出自の不明な外国人を出入りさせて、国家機密が数百件、流出した(注5)。

●皇室→ 宮内庁のルールを破り、陛下に習近平との会談を強要。

●震災対応→言い尽くせないほど酷いので、稿を改める。

 挙げていけば、まだまだキリが無い。ようやく下野して反省したかと思いきや、今日の今日まで「自民ガ〜安倍ガ〜」と代案も無しに批判のための批判を繰り返し、重要法案を議論もせず、証拠も無いインネンを付けるだけの政党のまま。これでは代表選が注目されなくて当然だろう。

 ニーズは無いだろうが敢えて予想すると……枝野氏が勝てば、選挙対策狙いの連中も含めて、<共産党アレルギー>を理由に離党者が続出するはず。前原氏が勝てば党内はいったん落ち着くかも知れないが、エセ自民党のような政策では求心力が無く、党勢がさらに低下して社民党並みとなるかも知れない。どちらにしても、解党的出直しが必要なのは変わらない。

 ——やたらと「謝罪と倍賞」を求めてくる韓国と親和性が高い民進党だけに、本気でやり直すには自分たちの過去を反省して、まず国民に対して謝罪と賠償をすべき。民進党の賠償とは、国益にかなった政治をすることだ(注6)。あ、ここでいう国(民)とは中国、北朝鮮、韓国ではなくて、日本のことですよ——念のため。

(注1)民進党代表選…9月1日。
(注2)お笑い要員…玉木氏とか小西氏とか…etc.
(注3)前原氏と共産党…共産党と近い小沢一郎氏が前原氏に接近中。以前ほどのアレルギーは無いかも知れない。
(注4)最新の世論調査…FNN(フジニュースネットワーク)と産経新聞の合同調査。
(注5)機密流出…飯島勲元内閣官房参与の証言に因る。
(注6)国益にかなった政治…普通の国の普通の政党なら、言うまでもなくそうするのだが。民進党だから…。

著者プロフィール

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コンテンツプロデューサー

田中ねぃ

東京都出身。早大卒後、新潮社入社。『週刊新潮』『FOCUS』を経て、現在『コミック&プロデュース事業部』部長。本業以外にプロレス、アニメ、アイドル、特撮、TV、映画などサブカルチャーに造詣が深い。Daily News Onlineではニュースとカルチャーを絡めたコラムを連載中。愛称は田中‟ダスティ”ねぃ

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