傑作ドラマ「壮絶死の名場面」真相(2)「西武警察」石原裕次郎と渡哲也の名演技 (1/2ページ)

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傑作ドラマ「壮絶死の名場面」真相(2)「西武警察」石原裕次郎と渡哲也の名演技

 かつてブラウン管の中には、男たちが共感し、背中を追うべき「本物の漢たち」がいた。死ぬこともまた“激烈な生”であることを俺たちは教わった。

〈大さん、疲れたろ? だから眠っているんだろ、お前。‥‥頼む、一言でいい。何とか言ってくれ‥‥言ってくれっ!〉

 渡哲也扮する大門団長の遺体に語りかける木暮課長。もちろん、石原裕次郎である。人気ドラマ「西部警察」(テレビ朝日系)の最終回は、84年10月22日にオンエアされた。霊安室での裕次郎は、語りかける全てのセリフを自身のアドリブで行ったという。

〈大さん、俺はなあ‥‥お前さんのこと‥‥あんたのこと‥‥弟みたいに好きだった‥‥ありがとうっ!〉

 セリフを超越し、石原プロの腹心として苦労をかけた渡への感謝の弁である。渡は遺体として横たわっているため、裕次郎の言葉に感激して涙を流してはまずい…、そのため、耳栓をして演じたそうだ。

 さて、沢田研二が三億円事件の犯人を演じた「悪魔のようなあいつ」(75年、TBS系)の伝説の最終回。事件の時効を間近に控えながら脳腫瘍に侵され、それでも、盗んだ三億円を自身の誇りとする。

〈この金がなかったら俺は何者でもなかったよ。そこいらの工場の工員とか、売れないギター弾きか、コールボーイ。淫売野郎だよ〉

 やがて、藤竜也や荒木一郎ら身近な者たちを次々と射殺し、荒木に至ってはダイナマイトで爆死させる。

 沢田を追い続けた警部の若山富三郎によって撃たれ、札束が風に舞う前で、血まみれになりながら笑い続ける沢田。バックには自身の代表曲「時の過ぎゆくままに」が流れ、放送コードギリギリの危険なエンディングとなった。

 萩原健一演じる「アニキ」と、水谷豊演じる「アキラ」が抜群のコンビネーションを見せた「傷だらけの天使」(74~75年、日本テレビ系)は、当時の若者たちのバイブルとなった。探偵事務所の調査員として働く2人の軽妙なやり取りは、その後の多くのドラマに影響を与えている。

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