動物に動物のぬくもりを。使わなくなった毛皮を傷ついた野生動物たちの為に利用しぬくもりを与えるキャンペーン(アメリカ) (6/7ページ)

カラパイア

大恐慌を経験した世代の人々にとっては、ステーキや毛皮のコートといったものは、不況を脱することができたという証だったのだ。

 「自分の毛皮に良い使い道ができたことを、祖母は誇りに思ってくれたでしょう。毛皮を所有してはいましたが、動物保護や環境保全の真価も認めたはずです」

キツネの毛皮でくつろぐスカンクの赤ちゃん

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image credit: Fund for Animals via Born Free USA.

・象牙はゾウのもの、毛皮は動物のもの
 ロバーツ氏が "Fur For The Animals" のアイディアを思いついたのは、コロラドでアイボリー・クラッシュ(象牙粉砕)に参加したときのことだ。

 アイボリー・クラッシュとは、象牙の密猟をなくすため、象牙製品を効果的に市場から排除し、また、「ゾウ以外の何者も象牙を所持・使用してはならない」というメッセージを広めるためのデモンストレーションである。

 とはいえ、製品となってしまったものでも元々は動物の一部だ。それを壊したり、捨てていくのも心が痛む。

 野生動物からつくられる製品は市場から取り除くべきであるが、それを再利用できないか?商取引の対象にしてはならないという象徴にはできないか?

 その時にひらめいたアイディアが毛皮を動物たちの為に利用するという"Fur For The Animals" の活動につながったのだ。

 ロバーツ氏が望むのはそれだけではない。嗜好品としての毛皮を着るという文化に終止符を打ちたいという。毛皮産業自体が消えていってくれることを望んでいるそうだ。

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