鈴木哲夫の政界インサイド「公明党が“独自主張を強める”裏の深刻事情!」 (1/2ページ)

アサ芸プラス

鈴木哲夫の政界インサイド「公明党が“独自主張を強める”裏の深刻事情!」

「今年、我が党が何を目指すのか。ひと言で言えば、存在感を示すこと。連立内野党の立場で、自民党に注文をつけることが多くなるのは当然のことだ」

 こう話すのは、公明党幹部。「注文をつける」とは、穏やかではない。安倍政権にとって、政権運営で大きな痛手となりうるからだ。

 だが、それほど今の公明党には深刻な事情がある。

 昨年秋の総選挙──。自民党圧勝の陰で公明党は大敗と言ってもいい結果に終わった。獲得できたのは小選挙区・比例合わせて6議席減の29議席。特に、比例は苦戦した。得票数は約697万票だったが、00年以降、初めて700万票を下回ってしまったのだ。

 この700万という数字は公明党の支持団体「創価学会」の基礎票。そこから選挙運動によって、F(フレンド)票を得て800万以上が目標とされている。

「700万を割った原因は明らかです。安保などの政策が自民党寄りになって、公明党らしさが消えてきたことで、なかなか票が広がらなかった。(選挙運動の主力となる)婦人部は平和という言葉に敏感ですから。リベラルなF票だけでなく学会票すら固められなかった」(東京地区の学会幹部)

 また、来春は公明党が重視する統一地方選挙がある。地方に根を張っていることが党全体の情報収集力や組織力の基盤になっていることから、国政選挙並みに力を入れているのだ。

 党勢挽回のためには、今から自民党と一線を画し、公明党らしさをアピールするしかないということだ。

 総選挙直後にはさっそく、山口那津男代表が韓国と中国を訪問。目下、慰安婦問題で日韓合意を覆す韓国との関係は閉塞感が漂っている。そこで公明党が積極的に動くことは存在感のアピールとなる。しかも、中韓トップと会談後、北朝鮮に対して圧力一辺倒の安倍首相に「対話が必要」と注文をつけた。

 前出・公明党幹部はこう言う。

「今年の国会のテーマは、北朝鮮の脅威への対応として巡航ミサイル整備など敵基地攻撃能力を持つべきかどうか、つまり専守防衛が議論のテーマになる。安倍首相には悪いが、平和の党らしく慎重姿勢を示すことになるだろう、安保の議論では自民党にくみしない」

 安保や外交だけではない。

「鈴木哲夫の政界インサイド「公明党が“独自主張を強める”裏の深刻事情!」」のページです。デイリーニュースオンラインは、山口那津男週刊アサヒ芸能 2018年 2/8号鈴木哲夫公明党創価学会社会などの最新ニュースを毎日配信しています。
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