<不定期連載 壁を打ち破れ!~サンウルブズの挑戦> 上野裕一ジャパンエスアール会長が考える日本ラグビー未来像⑫ 最終回/トップ5入り掲げた新シーズン開幕前に書き残しておきたいこと 神風に頼らず、SANZAARの意向にも翻弄されない真の先駆集団へ (4/5ページ)
日本で初めて単独でグローバルコンペティションに打って出たプロフェッショナルスポーツチームにふさわしく、スーパーラグビーの頂点を目指していく。
2019年ラグビーワールドカップで何が起きようとも、そうしたわれわれの目標は変わりません。
もちろん、私自身、2019年での日本代表の成功を祈っていますし、サンウルブズとはもともとそのために生まれた側面を持つのも事実です。
ただし、サンウルブズ会長としては、2019年ワールドカップで最悪の事態が起きること(もちろん、それを望んではいませんが)も想定しておかないといけない。
行動は楽天的に、思考は悲観的に、というのが私の信条でもあります。
もちろん、将来的に協働していくパートナーはSANZAARに限らない。
昨季まではスーパーラグビーでサンウルブズとも戦っていた南アフリカのキングズとチーターズがすでに欧州ベースのプロ14に参戦しているように、欧州の有力なプロリーグとの関係も模索していくのは、この連載でも何度も触れてきたとおり、必須でもある。
ラグビーに限らず、企業が支えてきた日本独特のスポーツ文化が岐路を迎えているのは確かでしょう。
もちろん、各競技でもいろんな動きがあるように、企業に支えられてきたラグビーのトップリーグもさらなる繁栄を目指してブラッシュアップしていくことになる。2019年がその分岐点になることも間違いない。
その一方で、われわれはあくまでもプロフェッショナルに常にグローバルな動きと連動しながら、より一層魅力的な存在へと成長を続けるつもりです。
最後に。
本連載にて日本ラグビーの将来像を語るチャンスをいただいた『ラグビーマガジン』編集長の田村一博氏、『ラグビーリパブリック』編集担当の竹中清氏、および本連載を始めるアイデアをいただいた上で、実際の構成も担当していただいた出村謙知氏に、この場を借りて感謝の意を述べさせていただきたいと思います。
特に、出村氏には、ご自身が海外ラグビーに精通していることもあり、本連載内容にも多くのアイデアを出していただきました。