平昌モルゲッソヨ像が新たな慰安婦像に?韓国が五輪を政治利用で物議に

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平昌モルゲッソヨ像が新たな慰安婦像に?韓国が五輪を政治利用で物議に
平昌モルゲッソヨ像が新たな慰安婦像に?韓国が五輪を政治利用で物議に

 平昌五輪のメインプレスセンターにそびえ立つ3体の謎のオブジェ「モルゲッソヨ」がネット上で話題になっている。マッチョな裸の男性たちが頭から何かをかぶり、スキーのジャンプ台に向かって立っている。遠くから眺めると「男性器」にも見える、何ともジュールなコンテンポラリー・アートである。

 このオブジェを見て驚いた観光客が「これは何か」と聞いたところ、韓国人の五輪スタッフが「分からない(モルゲッソヨ)」と答えたという。そこから日本人の間で「モルゲッソヨ」と呼ばれるようになり、ネット上では有名掲示板で「AA(アスキーアート)」が貼られまくられたこともあり、皮肉にも平昌五輪の「裏マスコット」的な人気となっていた。

「このオブジェは現代アート作家・キム・ジヒョン氏が2009年に発表した『銃弾マン』という作品です。五輪開催前の13年頃、地域一帯でリゾート再開発が行われ、工業団地を作った時に設置された物なので、当時のことが分からない関係者が『(何なのか)分からない』と答えたようです。しかし、シュールすぎる外観で日本では人気となりましたが、一部の外国人プレスの間では『国際問題に発展しかねない政治的な意味を含んでいる』と問題視されています」(新聞社政治部記者)

 韓国の新聞報道では、同作品は「カッコいい体、富、名誉への人間の欲望を具体的なイメージ」だと説明している。だが、前出記者はこの作品のモチーフとなったのは「イラク戦争時のアブグレイブ刑務所内でのアメリカ軍兵士によるイラク人捕虜虐待」ではないかと指摘する。

■銃弾男の元ネタはシスコで物議をかもした『Abuse』!?

「04年にアブグレイブ刑務所でアメリカ軍によるイラク人捕虜の大規模な虐待が発生しました。それをテーマに米国人画家・ガイ・コルウェルが『Abuse』という作品を描きました。そこで登場する、袋を被せられたイラク人捕虜が『銃弾男』の元ネタではないかといわれています」(同記者)

 たしかにガイ・コルウェルが描いた『Abuse』をみると、『銃弾マン』ソックリの男たちが裸で並べられ、米国旗を付けた軍人に虐待を受けている。だが、この作品はあまりにセンセーショナルで、展示したギャラリーに「意図的に米軍を悪者にしている」「誇張しすぎだ」との批判が殺到し、閉鎖に追い込まれる政治的な騒動へと発展したという。

 もし、『銃弾男』の元ネタが、解釈の分かれる『Abuse』だとすれば「米国批判」と取られかねない。『銃弾男』が慰安婦像騒動のごとき、政治的問題に発展しないことを祈りたい。

文・麻布市兵衛(あざぶ・いちべい)
※1972年大阪府出身。映像作家、劇団座付き作家などを経て取材記者に。著書は『日本の黒幕』、『不祥事を起こした大企業』(宙出版)など多数あり。
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