衝撃!「トイレでうどん」東海地方の一部に伝わる“不思議な風習”

日刊大衆

画像はイメージです
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 日本は、47都道府県それぞれのお土地柄、食の文化がある。中には、古くから伝わる独特な風習もある。

 たとえば、岐阜県や愛知県、三重県といった東海エリアの一部地域の、家を新築、改築、もしくは引っ越しをしたとき、トイレでうどんやそばを食べるという風習。

 これは「便所開き」というもので、家の新築、改築時、最初に使う前に知人を呼んで、お菓子やお茶をふるまう風習だ。始まったきっかけは諸説あるようだが、トイレに使われる木材などに感謝するためという説、あるいはトイレの神様に今日から住まわせてもらうあいさつをするためという説もある。

 引っ越しと言えば“引っ越しそば”が有名だが、その地域では、便所開きと引っ越しそばがハイブリッドしてしまい、引っ越し後はトイレでそばを食べるようになったらしい。

 岐阜県の下呂温泉辺りでは、新築時などにトイレでうどんを食べるそうだ。昔は、どの家もトイレは家屋と離れた場所に建てていたため、冬になると夜に用を足しに行った高齢者が脳卒中などで倒れることが多々あったという。

 そこで、家を新築したり改築してトイレが新しくなると、ここでうどんを食べて体を温めることで「病気を防ぎ寿命を延ばそう」という願いを込める習慣が始まったそうだ。今は屋内にトイレを設置するので関係ないと言えばそうだが、風習としては残っており、家庭によっては今でもやったり、ビルなどの竣工イベントで披露することもあるという。

 所変わって、うどん県とも呼ばれる香川県では、新築の風呂で温かいうどんを食べる“初風呂うどん食え”という風習がある。やはり、中風などの脳疾患にならないようにという願いが込められているそうだ。

 トイレでうどんやそば、お茶菓子をいただくという、東海での風習は、かなり変わっているだけに、地元民にも広く知られているはず……。ということで今回、愛知県、岐阜県、三重県に住む10~60代の男女100人に、「新築のトイレでうどんやそばを食べる習慣を知っていますか?」と聞いてみた。

 気になる答えだが、なんと87%が「知らない」という結果に。若い人だけでなく、年配の人でも知らないという人が多かった。なお「知っている」と答えた人は13%いたが、実際に便所開きをしたことがある人は3人だけだった。現在は、あまり行われていない風習のようだが、そこにはきっと先人の教えが隠されているのではないだろうか。機会があれば、ぜひトライしていただきたい。

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