12年間も警官のふりをしていた男,ついに逮捕(中国) (2/3ページ)
ワンは両親は早くに亡くなり、親戚もいないし、警察関係者は別の地域でもっと位の高い警官の結婚式に出席していると、まことしやかに嘘をついた。
結婚式の後、ワンは妻に重要で微妙な捜査を担当しているので、誰にも仕事のことは話すなと頼んだ。従順な妻はなにも疑わなかった。
ワンは制服に身を包んで仕事に出かけ、ときに"ミッション"のためと称して数日家をあけることもあったが、妻はその行動をおかしいとはまったく思わなかった。
ワンが何年もニセ警官だったことをリウが知らなかったのは、彼が警察小説をよく読んでいて、ネットから情報をダウンロードしたりして、とにかく警察関係のことをよく知っていたからだった。
・ラッキーが重なりまわりも警官だと信じるように
12年もの間、ワンがニセ警官を貫き通すことができたのは、ラッキーな環境のせいでもあった。
例えば、3年前、妻のいとこが窃盗で逮捕され、その家族からワンのコネで助けてくれと頼まれた。ワンは弁護士を頼んで、なんとか告訴を取り下げさせ、家族はワンのコネのおかげだと信じた。
またあるときは、ワンの友人のひとりが飲酒運転で告訴されたときは、減刑を頼まれ、希望通りに叶えたこともあった。
まわりの者全員が、ワンはミッションのために出かけ、捜査を行い、犯罪者を逮捕していると考えていた。
実際には、出かけている間、ワンはホテルで時間をつぶしたり、採算のとれない零細の印刷事業を営んでいた。
ワンはなんとか事業を続けるために借金し、偽の身分を利用して返済の保証を得ていたが、もちろん返す当てはない。
・ついに逮捕
彼がついにホンモノの警官に逮捕されたのは、2018年9月のことだ。