恐竜や宇宙など、特定のテーマに強い興味を抱く子供は賢くなるという研究結果(米研究) (1/3ページ)

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恐竜を愛してやまない子供がいる。そうした子は、部屋を恐竜だらけにして、どの恐竜の名前もちゃんと知っている。
こうした子供が発揮する特定のテーマへのすさまじい知識欲のことを、心理学で「強い興味(intense interest)」という。
それが恐竜であれ宇宙であれ、子供の3分の1が強い興味を抱く。それがはっきりしてくるのは2~6歳くらいで、大抵はその後だんだんと薄れていく。
だがこの幼少期、恐竜に限ったことではないが、特定のテーマに対する強い興味は子供の知性を育むという研究結果が発表された。
・強い興味は知性を育む
アメリカ・インディアナ大学とウィスコンシン大学の研究者が行なった研究では、こうした強い興味を持つ子供たちは、その後の暮らし向きがいいことが明らかになった。
それによると、こうしたタイプの興味で、特に概念領域がからむようなものは、根気強さ、注意力、複雑な思考能力といった力を育むのだという。
インディアナ大学のジョイス・M・アレクサンダー(Joyce M. Alexander)氏は、この「概念的興味」を「状況的興味」と区別する。
恐竜が雄叫びをあげれば、子供はそれに興味を示すだろうが、それはそのいっときだけのことだ。これが状況的興味である。
だがもし恐竜自体に興味があるのであれば、それが概念的興味である。
それは言語能力を向上させ、高い理解力の優れた指標でもある。
そして、子供たちが恐竜について学ぶそのやり方は、その後の人生で新しい状況や問題に遭遇した場合に、どのように対処するべきか考える手助けとなる。