魚や水鳥が減っていると思ったら・・・イギリスの湖でピラニアの死骸が2匹発見される。 (3/4ページ)

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 同局アシスタント・ディレクターのジル・ジリーズさんは、ドンカスター協議会が所有するこの湖は深く危険なため、水遊びをしたり泳いだりしないようにと警告をし、次のように述べている。

ピラニアの本来の生息地を考えても、水温が10℃以下というイギリス北部の湖でピラニアが繁殖し、生存する可能性はかなり低いといえます。

今回のケースは、恐らく水槽でピラニアを飼っていた飼い主が、ピラニアが大きくなりすぎて対処に困り、野生に返したものと考えるのが妥当です。

ですが、認可されていない生物の導入は、寄生虫や病気を拡散させる危険性を高めます。また、許可なく魚を放流したり、移動させたりすることはイギリスでは禁じられています。

熱帯魚が水槽内で成長しすぎたという場合、飼い主は対処法を専門家に尋ね、適切なアドバイスを受けることをおすすめします。


・責任ある飼育が自然生態系の保護にも繋がる

 昨今、地球温暖化が深刻な問題として取り上げられているのは周知の事実だ。温暖化は、人間よりも、動植物など自然生態系に著しく大きな影響を及ぼす。

 しかし本当に問題なのは、温暖化による直接的影響よりも、人為的影響かもしれない。

 人間による生物の生息地を破壊する森林破壊などの行為は、温暖化と比例して野生生物にダメージを与えることにしかならず、生物の多様性が減少すると生体系が崩れ、野生生物を絶滅へと導いてしまう。

 また一方で、今回のように本来生息しない土地にペットのピラニアを放してしまうことも、自然の生態系にダメージを与える行為に他ならない。

 ちなみに、ワシントンD.C.の情報誌『Smithsonian Magazine』ライターのヘレン・トンプソンさんは、このように注意喚起を促している。

ピラニアは、一部の熱帯魚ファンの間では人気がありペットとしても飼われていますが、水槽で飼っているうちに大きくなりすぎると、地元の湖に放してしまう飼い主がいるのです。
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