ハヤシさんが作ったからハヤシライス? ハヤシライスの語源が諸説ありすぎ問題 (1/2ページ)
「ちょっぴり自慢できるコトバの語源」第60話。今回はハヤシライスの語源を紹介します。
実は、ハヤシライスの名前の由来には諸説あります。
「ハヤシ」さんが考案した料理だからハヤシ説その中でもとりわけ有力されている節は、明治時代、大手書店「丸善」の経営をしていた早矢仕有的(はやしゆうてき)という人物が、こま切れの牛肉と野菜類の煮込み料理を作って知人に振舞ったところ、大評判となり、早矢仕さんが作った料理だから「早矢仕ライス」と呼ばれるようになったというものです。
丸善の創業者・早矢仕有的
また、同じハヤシさんでも、上野にある有名レストラン「上野精養軒」のコックだった「林」さんが考案した料理だから「林ライス」とする説もあります。
早いライス → ハヤシライス 説このほかにも、明治時代、北九州の門司港栄町の商店街にある大衆レストランが、船に乗る急ぎの客用に、ケチャップベースの「早く出来るライス」すなわち「早いライス」を出し、これが「ハヤシライス」になったというものです。
「早死に」でハヤシライス!?それ以外にも、牛肉がまだ受け入れられていなかった明治時代に、牛肉の煮込み料理を食べていたら罰が当たって「早死にする」との理由で「早死(ハヤシ)ライス」と呼ばれるようになったという説まであります。
この他にも、「明治初期は『こまかく切る=ハヤシ』と言った」説や、「ハッシュドビーフが起源」という説、「ケチャップベースの早いライス」説、「はやしさんが、毎日注文した」説など、いくつもの説があります。