お金に詳しくなれる! 金融や投資がテーマの「経済系映画」 (5/6ページ)

学生の窓口

原題は「The Big Short(ザ・ビッグ・ショート)」ですが、これは「すんごい空売り」という意味です。

本作では、2008年に起こった「リーマン・ショック」の際に、空前の空売りを行って(ショートのポジションを取って)大金を手にした3つのグループの動きを追います。
しかし、作中ではその「勝利」を華やかなものとしては描いていません。それは多くの人の生活が破綻した上に成り立った、あまりにも苦い勝利だったからです。

また、本作は「リーマン・ブラザーズ」を破綻させた「サブプライム・ローン」とはどのようなものだったのか、またそれがなぜ破綻したのかをわかりやすく解説してくれる教材のような作品です。
要所要所で登場人物が観客に語りかけ、「モーゲージ債とはどのようなものか」などを説明してくれるのです。この演出が入っているおかげで、金融についてのリテラシーがそれほどなくてもストーリーラインについていくことができます。

そのため、この映画を見るとリーマン・ショックがどのように引き起こされたかを大づかみに理解できるようになります(厳密には説明が正確ではない部分もあるのですが)。2008年の金融危機について知りたい人には絶対おすすめの1作です。

『大逆転』(1983年)

●一発逆転で大もうけ! の痛快コメディー

先物取引を利用して一発逆転をたくらむコメディー映画で、監督は才人ジョン・ランディスが務めています。

商品先物取引を扱う会社のデューク兄弟が「人間は血統か環境か」でけんかをします。兄弟は、自社に勤務する生まれながらのエリート社員ウィンソープと、ホームレスのバレンタインの立場を入れ換え、どうなるかを賭けることにしました。
ウィンソープは屋敷から放り出され、バレンタインが主(あるじ)としてやって来るのですが、やがて2人はデューク兄弟のたくらみに気付いて復讐を考え……というストーリー。

舞台となるのは、立ち会い所で紙の注文書が飛び交う時代ですが、今見ても痛快でスカッとする傑作です。統計データの政府発表が、いかに先物価格に大きな影響を与えるかがよくわかる作品でもあります。

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