プロレスラー世界遺産 伝説のチャンピオンから未知なる強豪まで── 「クラッシャー・バンバン・ビガロ」どんな仕事もこなした“刺青獣”のプライド (1/2ページ)

週刊実話

 デビュー以前は不良として鳴らし、頭の刺青はその頃からのものだという。見るからに危険な雰囲気とは裏腹に、名前の響きは耳に楽しいクラッシャー・バンバン・ビガロ。そのキャラクターを愛する声は、今もなお多く聞かれる。

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 レスラーを評価するときに、よく「プロレスがうまい」ということがある。

 一口に「うまい」と言っても、それは確かな技術であったり、多彩かつ華麗な技であったり、あるいは見栄えのする受け身や試合のつくり方、気の利いたマイクパフォーマンスなど、その基準はさまざまである。

 プロモーターや団体関係者からすると「誰が相手でもいい試合をしてくれる」「用意したストーリーを期待以上にこなしてくれる」というのも、うまさのポイントとなるだろう。
「それらをすべて備えたプロモーターからもファンからも信頼されるレスラーというと、日本人なら獣神サンダー・ライガー、外国人ではクラッシャー・バンバン・ビガロあたりがその筆頭になるでしょう」(プロレスライター)

 頭頂部にまで刺青をほどこし、炎柄の全身タイツをまとった面妖な出で立ち。1987年1月、新日本プロレスへの初来日時には、プロレスラー養成機関“モンスター・ファクトリー”出身と紹介され、いったいどんな化け物なのかと注目された。そうしていざ試合となれば、見た目そのままのパワーファイトはもちろんのこと、アンコ型でいながら軽々と空中殺技まで披露し、いきなりトップ戦線に名乗りを上げた。

 同年暮れにビッグバン・ベイダーが登場すると、コンビを組んでIWGPタッグ王座を獲得するなど期待に応えるのだが、そこでビガロは、キャリアの浅かったベイダーを補助する役割を担うことになる。
「ビガロがお膳立てしてベイダーが決めるというのが、2人のタッグマッチの基本形で、自ずと“勝つときはベイダー、負けるときはビガロ”となってしまった。また、スコット・ノートンとの仲間割れアングルでは、ノートンの格上げに使われるなど、次第に初来日時のインパクトは薄れていきました」(同)

 その一方で、新日フロント陣からのビガロの評価は、上昇の一途をたどる。

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