直木賞作家も舌を巻く『十二国記』のスゴさ (4/4ページ)

新刊JP

辻村:高校生の時に読んだのですが、いつも寄り道するコンビニになぜか置いてあって、少し開いただけで、その圧倒的な表現や言語感覚に胸を撃ち抜かれました。当時の自分に刺さる言葉も多く、「私たちのための本」だと感じたんです。最後まで少しずつ立ち読みして、すべてを読み終えた頃にようやくレジに持って行ったのですが、そうした出会いの思い出まで含めて大好きな作品です。自分が少年少女を書くことが多いのは、『リバーズ・エッジ』の影響かもしれませんし、いつかこんな物語を書いてみたいと思いながら、今も小説を書いている気がします。

――最後に、読者の方々にメッセージをお願いします。

辻村:前作から9年経って歩美が戻ってきました。『ツナグ』を読んでくださった方にも、また一味違うパターンの再会をあれこれご用意しましたので、『ツナグ 想い人の心得』もぜひ読んでいただけたら嬉しいです。

初めて読んでいただく方にも、自分だったら誰に会いたいか、自分だったらどうしたか、登場人物の気持ちになって一緒に考えていただけたら。読者の皆さんそれぞれが自分のこれまで生きてきた中での何かを思い出せるような小説になっていたらいいなと思っています。

表紙

(インタビュー・山田洋介/撮影・金井元貴)

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