かつて世界を襲った史上最悪のパンデミック、ワースト10 (2/8ページ)
・9. マラリア
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ほぼ熱帯のみでしか見られない病気だが、今なお世界中で無数の人々の命を奪うパンデミックである。その感染者は毎年2億人にも及ぶ。
蚊が媒介する寄生虫(マラリア原虫)が原因で、薬が効きにくく、信頼性の高いワクチンもまだ開発されていない。
マラリアの被害は歴史的な影響を及ぼしており、ローマ帝国が衰退した一因としても挙げられている。
・8. アントニヌスの疫病
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165~180年にかけてローマ帝国で大流行した疫病で、「ガレンの疫病」とも呼ばれる。はしかか天然痘だったのではと推測されている。
戦場から帰還した兵士がローマにもたらした可能性が高く、流行のピーク時には感染者の4分の1が死亡。犠牲者は500万人にも上っており、その中には2人のローマ皇帝もいた。