異星人は地球人?かつて地球の古代生命体が彗星に乗って地球から脱出していたという説(米研究) (2/3ページ)
しかしアミール・シラージ氏らは、少なくとも前半の部分――すなわち、地球の微生物が彗星によって運ばれ、太陽系から脱出したところまでなら、地球の歴史上、1度や2度どころか1、2ダースは起きているだろうと主張している。
あり得ない説のように思えるが、地動説やら量子物理学やら、これまで人類はまさかの発見にいく度も遭遇し、それが真実であったことを確認してきた。
NASA/JPL-Caltech
・あり得なさそうな仮説があり得そうな根拠
いかに突拍子もなく聞こえても、星間パンスペルミア説には、あり得るかもと思わせる理由がきちんとあるのだ。
1970年代に行われた小型ロケットを使った実験では、大気の上部でバクテリアのコロニーが発見されている。
また、ときおり太陽系へやってきて、去っていく彗星もある。シラージ氏らの計算によれば、そうした彗星が地球をかすめて行くことはあり得るどころか、おそらくは起きたと考えられるという。
ついでに彗星は多孔質である。ならば、それが危険な宇宙線から微生物を長期間にわたり守る可能性だってある。
これだけの理由があれば、天文学者も生物学者もこの仮説を真剣に検証してみるべきだと、シラージ氏は述べている。
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・やっぱりあり得なさそうな根拠
だが、問題がないわけではない。カリフォルニア大学リバーサイド校のスティーブン・ケイン氏は、同仮説があり得なさそうに思える理由を次のように説明している。