犬は確かに、飼い主を助けたいという気持ちを持っている(米研究) (3/5ページ)

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 そして、エサ実験で扉を開けることができた犬に限って言えば、その84%が飼い主を助けている。

 つまり、救助実験では、ほとんどの犬が飼い主を助けたいと思っていたのに、助け方が分からないから諦めた犬もいたかもしれないということだ。


・ただ飼い主のそばにいたいわけではない

 また別の比較実験では、箱の中の飼い主さんが落ち着いた様子で雑誌を声に出して読んでいたらどうなるのかが確かめられた(雑誌実験)。

 その結果、扉を開けたのは、救助実験より4匹だけ少ない、60匹中16匹だった。

必ずしも救助とは関係のない行動である場合もたくさんあります。だからと言って、犬が特別ではないということにはなりません。

ほとんどの犬は、ただ飼い主さんと別れたくないというだけで、火事で燃える建物の中に突入します。健気でしょう? 飼い主さんがピンチだと知れば、なおさらです

 救助実験で扉を開けた犬の数が雑誌実験よりも多かったということは、犬はただ飼い主のそばにいたいから扉を開けているわけではなさそうだ。

犬と飼い主
Pixabay

・ピンチの飼い主から犬はストレスを感じ取っている

これら3つの実験では、「クンクン鼻を鳴らす」「歩き回る」「吠える」「あくび」といった犬がストレスを感じていることを示す行動が観察されたという。

 だが、特に犬がストレスを感じていたのは救助実験だった。また雑誌実験では、2度、3度と繰り返すと犬が慣れてストレスを感じなくなっていったのに対し、救助実験ではそのようなことがないことも観察された。

飼い主さんのピンチには、順応を妨げる何かがあるようです。
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