「コロナ自宅療養」で命を守るQ&A(1)ネットで調べるのは逆効果 (1/2ページ)
東京パラリンピックが始まったのに、コロナ戦況はますます悪化する一途だ。首都圏では昼夜問わずに救急車のサイレンが鳴り響き、全国で7万人以上の感染者が容体の急変に怯えながら自宅療養を迫られている。命を守るために何をすべきか。デルタ株と戦う医師が超実用的なノウハウを伝授する。
爆発的な感染力を持つデルタ株により、もはや列島には赤信号が灯っている。
東京・大田区で在宅診療を行っている「ひなた在宅クリニック山王」の田代和馬院長が、切迫したコロナ医療の現状を説明する。
「これまでコロナ患者は月に1人診断する程度でした。しかも、診断後は病院に入院できることが多かった。ところが、8月の第1週の週末くらいから電話や往診の問い合わせがドンと急増している状況です」
第5波で津波のように押し寄せる陽性者。現在は、症状の重い中等症の患者に集中した医療体制を組んでいるという。
名古屋市などで訪問治療を行う「ちくさ病院」近藤千種医師も、のっぴきならない窮状を訴える。
「当院にPCR検査に来る方の半分以上が陽性になっている状況で、デルタ株の感染力の強さを実感しています。愛知県では入院レベルを引き上げ、簡単には入院できない状況になり、自宅やホテル療養の方が増えています。また、自宅療養中に容体が急変する方も増えてきています」
政府は無為無策、病院は制御不能、と嘆いてばかりはいられない。