「三代目マムシ」の毒は死してなお回り続ける!?戦国大名・斎藤龍興の生涯 (1/3ページ)
家督は継いだものの「八方ふさがり」に
戦国時代の「マムシ」と言えば、美濃国を実力で支配した「下剋上の体現者」斎藤道三が有名ですね。この斎藤家は、道三の子である義龍(よしたつ)、そしてその子の龍興(たつおき)によって受け継がれていきます。
今回はこの龍興の生涯がテーマです。彼の代の時に織田信長の侵攻を受けて敗北し、斎藤家の美濃支配はそこで終焉を迎えたのですが、そのしぶとさは、「マムシ」と呼ばれた祖父の家督を受け継いできた者としての面目躍如、という感があります。
斎藤龍興は、父の義龍が急逝したことで慌てて家督を相続することになりましたが、その時はまだ14歳でした。さすがに一人で切り盛りするのは難しく、家臣団のサポートを受けて領国経営を行うことになります。
ですが、隣国の尾張では織田信長が虎視眈々と美濃を狙っています。
信長の妻・濃姫は斎藤道三の娘です。