「鎌倉殿の13人」和田一族滅亡、義時の目にも涙…第41回放送「義盛、お前に罪はない」振り返り (8/10ページ)

Japaaan

そりゃ和田殿はいいでしょうよ。面倒な政務は「お前に任せる」といわば押しつけ、日ごろブラブラして気が向いた時に実朝の遊び相手になっていれば、さぞ気に入られることでしょう。

たとえ嫌われようと、言わねばならない事もある……が、本作義時の場合はほぼ私欲に基づくものなので、同情されない。守川周重筆

でも、政治の現実はそうとばかりも行きません。嫌われたって言わねばならぬことはありますし、やらねばならぬ課題も山積みです。

そうしたいわば汚れ役の実務を引き受けてきた義時にしてみれば、意図せずも鎌倉殿を篭絡する義盛は、まさに最大の脅威だったことでしょう。

とは言ってもやはり憎めない古なじみだった義盛の死を直視できず、背を向けて立ち去った義時。その表情は、かつて「黙って米蔵で木簡を数えていた若者」のものでした。

……だがしかし待って欲しい。和田一族の粛清はほぼ100%義時の野心、「坂東武者のてっぺんに立つ(立ち続ける)」ため私利私欲で起こしたこと。

殺した以上、それを最後まで見届けるべきではないでしょうか。固瀬川のほとりに並べられた義盛以下234の首級を。まさに「あなたは見るべきだ!」というものです。

終わりに

かくして終結した和田合戦。義盛を喪った悲しみに、実朝は覚悟を決めます。

「鎌倉を、源氏の手に取り戻す」

今や北条氏≒義時のお飾りと成り下がっている鎌倉殿の存在を、鎌倉の実権者に押し上げる。そして安寧の世を作り上げる。それはすなわち、義時との対峙を意味しました。

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