なんと日本海軍はブドウから兵器を作っていた!?戦時中のワイン造りとロッシェル塩【前編】 (1/3ページ)

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なんと日本海軍はブドウから兵器を作っていた!?戦時中のワイン造りとロッシェル塩【前編】

ロッシェル塩とは?

ブドウからワインを作るときに白い結晶体があります。これは酒石酸と呼ばれるもので、ロッシェル塩という物質の原料になります。

スカイラブ上で成長させたロッシェル塩の大きな結晶(Wikipediaより)

実はこのロッシェル塩、第二次世界大戦で日本海軍にとって重要な役割を果たしました。ロッシェル塩には音波をすばやく捉える特性があり、水中聴音機レーダーなどの探査技術に用いられたのです。

しかし、日本ではロッシェル塩の製造が困難で、ワイン造りが奨励されることになったのでした。

詳しく説明しましょう。ロッシェル塩は、酒石酸ナトリウムカリウムという化学式を持つ単結晶です。酒石酸ナトリウムは、ブドウからワインを醸造するときに、酒樽の周壁などに白い小さな結晶体として生じるものです。

この周壁の酒石酸などが粗酒石で、採取した粗酒石に加里ソーダを化合させると酒石酸加里ソーダという少し大きな結晶体が精製されます。これがロッシェル塩です。当時の日本では、国内で唯一山梨県の「サドヤ醸造場」で製造が可能でした。

ロッシェル塩には音波をすばやく捉える特性がありました。

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