【安保法制】「戦争反対」の声を「利己的」と断罪する自民党議員はいかがなものか|やまもといちろうコラム (1/2ページ)

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画像は武藤貴也オフィシャルサイトより
画像は武藤貴也オフィシャルサイトより

 やまもといちろうです。憲法違反はいかんと思いながら、憲法学者ってそんなに偉いんだっけ? と疑問に思ってしまうぐらいには現実派です。

 ところで、安保法案を衆議院で「強行採決」したとかで支持率が急落してしまった安倍政権ですが、自民党方面の話をよく聞くとどうも「議席数がこれだけ安定して確保できている時期はいましかないのだから、経済問題も外交問題も多少の抵抗があっても一気呵成に進めてしまおう」という気持ちが強いらしく、いやあまあ気持ちは分かるけれど、それは長い目で見て、大変なことになるんじゃないのと思う毎日です。

 しかしながら、安倍政権支持率は下落しているのに自民党支持率は上昇するという騒ぎがあり、その自民党支持者から安倍政権不支持者が増えるという「党高官邸低」みたいな状態になってるのが、国民の感情を良く表していると思うんですよね。参議院をうまく捌くと支持率が下げ止まる期待感が高まる一方、女性からの政権支持率の低迷が顕著で、これは長くは持たないよなあと思うところでもあります。8月末が天王山ですが、さてどうなりますか。

安倍内閣 支持率は?調査日 2015年8月1日,2日 定期調査

 さて、昨今自民党のアイドルとして人気急上昇中なのが武藤貴也さんです。

 SEALDsという学生集団が自由と民主主義のために行動すると言って、国会前でマイクを持ち演説をしてるが、彼ら彼女らの主張は「だって戦争に行きたくないじゃん」という自分中心、極端な利己的考えに基づく。利己的個人主義がここまで蔓延したのは戦後教育のせいだろうと思うが、非常に残念だ。

言論の自由で許される発言ではない!?

 あのさあ……。

 私のような保守主義者ももちろん、戦争については絶対に反対です。暴力的な戦争や政策は、いくら国策であったとしても、また国民が真に腹に据えかねる問題があるとして、選択肢として最後の最後であって、何かあるとしても必ず着地点や落としどころを考え、出口戦略が見えないような戦争はしてはならないと思います。それが日本があの悲惨な太平洋戦争で体験したことであり、多くの日本人が悲惨な戦地で尊い命を減らし、また近隣諸国にも帝国主義的な行動で迷惑をかけ、戦後70年をかけてお詫びをし続けたり、平和憲法を護持しながらこんにちまでやってきたのもまた事実であります。

 SEALDsの主張で大きく首肯することはふたつあり、ひとつが「戦争は絶対に駄目である」ということ、もうひとつは「若者はきちんと主張しよう」ということです。安保法制がどうこうという以前に、民主主義の根幹であり、平和を追求する日本として当然の主張をSEALDsは行っているに過ぎません。

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