戦後70年。
戦争の記憶は風化していき、戦争体験者の方も亡くなっていきます。
戦争の記憶を次世代につないでいくために、「誰も知らなかった戦争体験」をシリーズでご紹介させていただきます。
それぞれの体験、それぞれの記憶・・・。
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“伝説のオカマ”として知られる故・東郷健氏は兵庫県加古川市出身。
「黒い雲がずーっと空に昇ってく。これはただの爆弾じゃないわ・・・」と疎開中、山頂で見た広島8月6日を語る。
原子雲が果たして数百キロ離れた疎開先で見れたかどうかは少々疑問だが、広島の原爆投下は東郷氏のそれからの人生に大きな影響を与えた。
ゲイバー経営から、政治社会活動を開始し、雑民党を創り反米反体制を公然と謳い、国政へ出馬した。
「イデオロギーの些細な違いが“生死”の前に、いかに下らないか問いたくて、出馬したんや」
ちなみに原爆投下の報に、なぜか東郷氏は勃起していたという。
「黒い雲の下では何万、何十万と生き死にしとるわけやろ。ああいうときは”本能”だけやねんなぁ。何かが訴えかけるんやろなぁ・・・」
遠くを見つめて語っていた。
※広島原爆投下の日、東郷氏は13歳、享年79歳(2012年)。
(文:木之下秀彦)