食器や衣類の清潔を保つための「洗剤」。泡を見て「キレイに洗えている!」と感じるだろうが、じつのところ泡はたいした役目を果たしていないのはご存じだろうか?
洗剤に重要なのは、油や汚れに水をなじませる界面活性(かいめんかっせい)剤で、泡は汚れを引きはがす補助的な存在でしかない。泡が出てくるハンドソープが人気を博しているが、洗濯機や食器洗浄機ではむしろ逆。多くのすすぎ水が必要になってしまうので、泡が立ちにくい洗剤が使われているのだ。
■「泡」は補助的な存在
洗剤が汚れを落とす作用は大きく3つに分かれ、
1.吸着 … 洗剤が汚れにとりつく
2.浸透 … 汚れに染みこむ
3.分散 … 汚れを切り離す
が繰り返され、汚れを少しずつ水に溶かす。泡が汚れを吸い付けるのは確かだが、強烈な洗浄力とは言いがたく、むしろ3.で汚れをはがす「手伝い」がおもな役目である。美容をうたった洗顔フォームでは「クリーミーな泡が汚れを落とす」的な広告が多いが、じつは補助的な洗浄力しか持ち合わせていないのだ。
水に溶けない「油汚れ」が、洗剤で落とせるのはなぜか? これは油と水がはじきあう力を弱める界面活性(かいめんかっせい)剤のおかげで、油を水で包み、洗剤液のなかに移動させる。1回に除去できる油はごくわずかなので、何度も繰り返して削りとるように汚れを落とす。
トイレの黄ばみなら酸、食べ残しや油ならアルカリで溶かすことも可能だが、すすぎが不十分だと人体に危険を及ぼす可能性があるので、食器用には少々こわい。そのため家庭用の台所洗剤では、強い酸/アルカリの代わりに界面活性剤を中心に作られているのだ。
■「泡」が洗浄のジャマをする?
「キレイになった」感とは裏腹に、泡はジャマ者になることもある。
食器洗いするときは要注意! 洗剤は「泡」がなくてもキレイになるって本当?
2015.03.24 22:15
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