喫緊の日本国の課題として、プライマリーバランス(基礎的財政収支)黒字化目標破棄と同様に重要なのが「移民制限」である。特に技能実習生および留学生という名の外国人労働者の流入には歯止めをかけなければならない。
厚生労働省の外国人雇用の届出状況によると、2016年10月末時点で、日本で働く外国人は108万3760人。内訳をみると、技能実習生が21万1108人、留学生が20万9657人となっている。
「技能実習生」はあくまで実習生であり、外国人「労働者」ではない。先進国である日本がアジア諸国から「実習生」を受け入れ、現場で働くことで技能を身に着けてもらう。通常3年、最長5年間の「実習」の終了後は帰国させ、祖国に貢献してもらう。これが技能実習生の考え方だ(建前ではあるが)。また、留学生は日本に「学び」に来ているはずだ。とはいえ、現行法では留学生は資格外活動許可を受けることで、アルバイトとして働くことが可能になっている。
資格外活動許可とは、アルバイト先に風俗営業または風俗関係営業が含まれていないことを条件に、週に28時間以内を限度とし、包括的な労働許可(事実上の)を与えるという仕組みである。もちろん、資格外活動の許可を受けずにアルバイトに従事すると、不法就労となる。
さらに、'17年3月から東京、大阪、神奈川の国家戦略特区で解禁となった「外国人の家事代行」の場合、外国人メイドの日本における滞在期間は最長3年。3年がすぎると彼女らは帰国せねばならず、同じ在留資格での再入国はできない。ちなみに、彼女らは外国人労働者ではなく「外国人家事支援人材」と呼ばれている。加えて、わが国は「国内の資本・労働とは補完関係にあり、代替することが出来ない良質な人材」について「高度人材」として受け入れている。高度人材にしても、在留期間は5年と設定されているのだ(更新はできるが)。
日本は、人手不足を言い訳に徐々に外国人労働者を受け入れ、移民国家への道を歩んでいるのだ。左図(※本誌参照)の通り、主要国の中で日本は最も若年層の雇用環境が「良い」状況になっている。世界に先行して少子高齢化となり、生産年齢人口比率が低下している以上、当たり前だ。だからこそ、危ない。
間もなく、全体の失業率でもわが国は「完全雇用」の状況に至る。
世の中おかしな事だらけ 三橋貴明の『マスコミに騙されるな!』 第253回 アジアの片隅にある貧困の移民国家
2018.01.10 12:00
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