学校法人「森友学園」(大阪市)との国有地取引に関する財務省決裁文書改ざん問題は混迷を増すばかりだ。
3月27日に衆参両予算委員会で理財局長を経て国税庁長官に栄転した佐川宣寿氏の証人喚問が行われたが、「刑事訴追」を盾に証言拒否を連発したのは周知の通り。今後は大阪地検特捜部の事情聴取に注目が集まっている。証人喚問は安倍政権への“忖度”で逃げ切ったものの、佐川氏には退職金も天下り先もない可能性が出てきた。
「佐川氏は一連の森友学園騒動の責任を取らされて国税庁長官を辞任。麻生太郎財務相は最終責任者を佐川氏とし、文書改ざん問題の幕引きを図ろうとしているのがミエミエ。野党は安倍昭恵夫人、迫田英典元理財局長、武内良樹前近畿財務局長など複数人の国会招致を働きかけていますが、いかんせん真相解明するには捜査権を持つ大阪地検特捜部に委ねるしかない。もし、佐川氏への事情聴取で違法行為が立証されれば、退職金はゼロか減額となる。当然、天下り先も見つからない。佐川氏は“忖度損”に終わるかもしれませんよ」
と指摘するのは全国紙社会部記者だ。
昨年1月、天下り斡旋問題で文部科学省事務次官を引責辞任した前川喜平氏には7500万円〜8000万円の退職金が支払われたとみられる。国税庁長官まで務めた佐川氏の場合、退職金は約5000万円だという。
「通常、満期(慣例1年)を終えて退官した国税庁長官は、政府系機関や民間企業、それに各種団体の要職を1〜2年単位で渡り歩いて、最終的には収入10億円を超えるバラ色の“天下り人生”が約束されていたはずなのに…」(官僚OB)
佐川氏は何とか居座ろうと逃げ回っていたが、3月2日付の朝日新聞が今回の森友文書改ざん問題をスクープしたことで事態は急変。国会が紛糾し、その最中に渦中の森友学園側と直接交渉していた近畿財務局職員の自殺(7日)も重なり、佐川氏は9日に国税庁長官を依願退官した。
「財務省スキャンダルでいえば、20年前にあった大蔵省接待汚職の“ノーパンしゃぶしゃぶ事件”が思い出されます。この時は大蔵大臣、日本銀行総裁が引責辞任するなど、112人が処分された。佐川氏は麻生財務相から懲戒処分(減給20%3カ月)を受けた同日に依願退官しています。佐川氏の国税庁長官在任期間は約8カ月間。
ハメられた佐川前国税庁長官の退職金「忖度損」と籠池被告「獄中生活」
2018.04.17 08:00
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