日本の家庭では自宅にあまり見かけないサウナだが、「サウナを頻繁に利用する人は、利用しない人に比べ、脳卒中を起こすリスクが著しく低い」という結果が英ブリストル大学によって、サウナ大国でもあるフィンランド国内での調査により発表された。
米神経学会の医学誌に掲載された調査内容によれば、サウナを週4〜7日利用する人は、1日しか利用しない人に比べて脳卒中を起こすリスクが61%低く、週2〜3日利用する人と比べても14%低かったという。こうした結果は、運動をしているかどうか、コレステロール値、喫煙、糖尿病の有無などを考慮に入れても確認できたという。
これはサウナの利用と脳卒中の関連についての初めての調査結果というが、使い方を間違えれば、やはり危険をもたらす。
山梨大学医学部名誉教授の田村康二氏はこう言う。
「サウナが健康にいいことはすでに世界的に認められていますが、問題は、どのように入るかだと思います。30分、1時間と、長時間入る人は、汗をかけばいいというものではないことを知らなければならない。脱水症状が進み、それが脳卒中の原因にもなるからです。加えて、サウナは座るところが二段、三段になっていて、上の方へいくほど熱い。いきなり上段へは行かず、下で体を慣らすのも一つの手です。私の場合は、一度入って汗を拭い、再度入るという二段階にしています」
サウナといえば、昨年10月に大相撲の二所ノ関親方が利用直後、路上で倒れ脳挫傷を負い、一時は意識不明の重体になるというショッキングな出来事があった。
「親方の場合は寒い時期、しかも水風呂とサウナを繰り返していたことから、ヒートショックを起こしたとも言われている。サウナは、血液の循環をよくして肩こりを治したり、老廃物を体外に出す効果があるとされていますが、一方で血管に負担をかけている。高血圧や心疾患を抱える人は特に、注意を払わなければなりません」(健康ライター)
発表論文の執筆者であるブリストル大のセトー・クヌツォー氏は、「サウナには血圧を下げる効果があると見られ、それが脳卒中を低減させる根底にあると考えられる」としているが、その血圧は、下がる前に一気に上昇していることを忘れてはならない。
酒を飲んだ後、サウナでアルコールを出すという御仁もいるようだが、それはもってのほか。とにかく、入る際は無理をしないことだ。フィンランド人のように小さい頃からサウナに馴染んでいる国民ならばよいが、とかく日本人はせっかちだ。ゆっくり体の反応を確かめながら入ることをお薦めする。
「サウナは脳卒中率を下げる」の調査結果と日本人が陥りやすい危険な利用法
2018.05.19 08:00
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