公文書改ざんやセクハラ問題など不祥事続きの財務省だが、麻生太郎財務大臣は一向に辞める様子がない。野党やマスコミから批判されても居直るのはどうしてなのか。政治評論家の田原総一朗氏はこれまで、テレビや雑誌連載などで何度も「安倍さんの盾になって政権を守ろうとしているのではないか。麻生さんが辞めれば次は安倍さんが責任追及される」と自説を展開していた。
しかし、現職の自民党参議院議員A氏から話を聞く限り、麻生大臣が辞めないのは「安倍さんを守っている」などという美しい話ではないようだ。
「麻生さんの本音は『安倍の女房のおかげで問題が大きくなって、こっちが責任取らされるのはおかしいだろ』ということ。内輪の人間は彼がそう言っているのを聞いている。要するに、ここで辞めるのはあほらしいという気持ちだ。人情論で言えばそれも理解できるが、麻生さんの政治責任ははっきりしている」(A議員)
理屈で考えればさらに分かりやすい。いま辞めれば“引責辞任”となり経歴が汚れる。麻生大臣はただでさえ、“自民党を下野させた首相”というとてつもなく大きな不名誉をいまも背負っているのだ。
昨年7月、党内第2派閥に躍進した麻生派(志公会)だが、麻生大臣頼みの色合いが強く、有力な派閥領袖の後継者は見当たらない。安倍政権後に“キングメーカー”になることを狙っていると囁かれているいまのタイミングで辞任すれば、せっかく拡大した派閥の求心力に大きく影響する。それどころか、辞任すれば政治生命が終わってしまいかねない。単純に損なのである。
「麻生さんは、一時は『安倍の次はおれだ』と本気で思っていた。さすがに今度の総裁選には出てこないだろうけど、最近はいつ会っても機嫌がいい。いまでも毎晩、腹筋と腕立て伏せを300回ずつ欠かさないというから、意気軒昂だ。居直り一直線だね」(同・議員)
麻生派が押し出したいのは河野太郎大臣
1月に行われた麻生派の新年会では、安倍政権を「一致結束してど真ん中で支える」(麻生大臣)ことを確認したといわれる。その麻生派は「昭恵さんのとばっちりで派閥が冷や飯を食うなんてとんでもない」と団結しているらしい。