9月27日、電気事業連合会(電事連)が「北海道胆振東部地震における大規模停電の発生について」という調査報告書を公表した。電事連は明言していないが、同報告書によって、「泊原発を稼働していれば、全道ブラックアウトは起きなかった」ことが確定した。
電事連の報告書によると、ブラックアウトまでの経緯は以下の通りだ。
1.地震発生直後(地震発生〜周波数回復)
地震発生を受け、苫東厚真2号機、4号機が停止し(発電:▲116万kW)、周波数が急低下した。苫東厚真1号機の出力も低下。さらに送電網の一部に障害が発生し、各地の発電所が負荷遮断。その後、北本連系設備や水力のAFC機能により周波数が回復。
※北本連系設備:北海道と本州を結ぶ連系設備
※AFC:自動周波数制御装置
2.地震発生直後(送配電線再送電〜負荷遮断2回目)
送電網が回復し、需要が急回復。需要回復により周波数が低下し、そこに苫東厚真1号機の出力低下が重なり、再び負荷遮断。
3.ブラックアウトまで
苫東厚真1号機が停止。負荷遮断が再開し、周波数低下により水力と北本連系設備が運転不能となり、全道ブラックアウト。
電力とは供給側と需要側が一定の周波数の範囲内(北海道は50㎐)で安定させなければならない。さもなければ、電気機器や発電機が破損する。送電の周波数が落ちると、各発電機は出力を高めるが、それでも周波数低下を防げない場合は、自ら送電網との接続を遮断する(負荷遮断)。さもなければ、発電機が故障してしまう。
今回のブラックアウトの発端は、地震により苫東2、4号機が停止したことだ。泊原発が稼働していた場合、何しろ200万kWのベースロード電源の発電機が動いていたことになるため、苫東厚真のシェアははるかに低かった。
ということは、そもそも1の負荷遮断が起きなかったのである。何しろ発端は苫東厚真の116万kWの喪失なのだ。
しかも、泊原発がある地域の震度は「2」であったため、原発は停止せず、苫東厚真2、4号機の喪失をカバーすることができた。あるいは、他の発電機が出力を上げることで、周波数の低下もなかった。
世の中おかしな事だらけ 三橋貴明の『マスコミに騙されるな!』 ★第291回 北海道の「再開発」が必要だ
2018.10.18 20:00
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