これまで医療用限定だった大麻を娯楽用としても解禁したカナダ。当然ながら“大麻ビジネス”が隆盛だ。
オンタリオ州スミスフォールズは、かつて米チョコレート最大手『ハーシー』の工場のある「チョコの都」として知られていたが、2008年にメキシコに移転してしまった。その5年後、廃墟となっていた元工場を買収したのは、無名の大麻ベンチャー『ツイード』(現:キャノピー)だ。同社はすでに合法だった医療用大麻を栽培、数年で業界最大手に成長し、現在時価総額は1兆円規模に膨らんでいる。
キャノピー社が狙うのは米国市場だ。来年は約3700億円の大麻が米国市場で合法的に売られるとの試算がある。米国ではカリフォルニアなど9州と首都ワシントンが娯楽用大麻を合法化し、これにミシガン州も加わったからだ。
ただ、連邦政府は医療用を含め禁止しているため、米国企業は合法化した州内で栽培から販売まで完結させる必要がある。法令順守に厳しい証券市場や銀行からの資金調達も難しい。
「親愛なる大統領、助けてください!」。こんな全面広告が10月、米紙に載った。カリフォルニアの大麻企業が「カナダに対する競争力を失っている」として、全米での解禁を求めたものだ。
こうした動きにカナダ大麻協議会では、「米企業はまともな競争相手にならない」と自信を示している。米国勢が手足を縛られているうちに力を付け、米市場が将来開放されれば一気に攻め込む構えだ。
新たに娯楽用大麻を合法化したミシガン州立ノーザン・ミシガン大学は昨秋、「マリファナ研究」で4年制の学位を所得できるコースを新設した。これは全米初にして唯一の試みだ。学生たちは何を勉強しているのか。
学位の正式名称は「メディシナル・プラント・ケミストリー」。直訳すると「医療用に使われる植物を研究対象とした化学」だ。この学位の真の狙いは、医療用マリファナ市場に必須な品質管理の研究者や、ラボ技術者、さらに業界のアントレプレナーたちを4年かけて育成することにある。
昨秋、若干12人の学生数でスタートしたこの専攻は、今秋新たに入学した1年生や編入生180名を合わせ、今や合計230名に膨れ上がった。
世界的ビジネスになりつつある“娯楽用”のマリファナ
2018.12.07 12:10
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