資本主義とは生産者が「技術」に基づく「資本」を生産し、さらなる生産活動に投じることで、生産者1人当たりの生産量を増大させていく経済モデルだ。ここでいう「資本」とはおカネの話ではなく、高速道路や鉄道、電力や水道などのライフライン、工場、機械設備、運搬車両など、生産のために必要な「ハードウエア」を意味している。
例えば、運送サービスを例にとろう。資本主義以前の世界において、東京―大阪間で運送サービスを提供するとする。何しろ自動車も高速道路もないわけだ。生産者は大八車に荷物を載せ、舗装されていない悪路をえっちら、おっちらと荷物を運ぶしかない。運送サービスの生産性(生産者1人当たりの生産量)は、著しく低い。
その後、土木・運送業が高速道路という「資本」を生産した。さらに、自動車会社が大型トラックという「資本」を生産。運送サービスは、他の生産者が生産した大型トラックに荷物を積載し、高速道路を走らせる。運送サービスの生産者、つまりはドライバーだが、それまで大八車で何週間もかけて東京から大阪まで荷物を運んでいたのが、わずか数時間に短縮される。しかも、一度に運べる荷物も増やせる。
運送サービスが高速道路、大型トラックという「資本」を自らの生産活動に投じることで、ドライバー1人当たりのサービス生産量が激増するわけだ。「資本」を用いて生産することで、生産性を高めていくのが「資本」主義の根幹なのである。GDP三面等価の原則により、生産活動における「生産」「需要」「所得」の3つは必ずイコールになる。資本を生産活動に投じ、生産者の生産性が向上すると、イコール「所得の増加」ということになり、人々は豊かになっていく。
もっとも、効率よく資本を生産するためには「技術」が不可欠である。技術がなければ、高速道路も大型トラックも生産できない。ちなみに、いわゆる発展途上国が貧しいのは、おカネがないためではない。おカネなど、政府や中央銀行がその気になれば、いくらでも発行できる。
おカネがあったとしても、資本を生産する技術がなければ、その国は低生産性国に甘んじざるを得ない。つまりは、生産者1人当たりの生産量が小さい「貧しい国」のままなのだ。国民が豊かになるためには、資本を生産するための技術の発展が不可欠だ。
世の中おかしな事だらけ 三橋貴明の『マスコミに騙されるな!』 第304回技術と「豊かさ」
2019.01.22 06:30
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