ブラック企業で働き詰めになり、上司のパワハラや年下の部下からの嫌味を浴び続けたサラリーマン・マサユキはついにうつ病で倒れてしまう。
「この世から消えてしまいたい」という気持ちにとらわれるマサユキ。そんな彼を救ったのは高野山奥之院で出会った龍・コハクだった。マサユキはコハクから11の「龍の知恵」を授かりながら、自分の人生を少しずつ手繰り寄せていく。
これは『夢をかなえる龍』(光文社刊)で描かれている物語であり、その内容はこの本は著者であり“龍師”と呼ばれるSHINGO氏の実話に基づいているという。
激務のあまり、「ボールペンで太ももを刺して傷つけたりしていました」という状況まで追い込まれたSHINGO氏の張り詰めた糸は、ある朝、突如プツンと切れる。そして、もやもやを抱えながらスピリチュアルへの道を辿ることで、「うつ」という真っ暗闇のトンネルを抜け出していく。
このインタビューでは本書をもとに、SHINGO氏の「うつ」の抜け出しエピソードとともに、「自分の人生を生きる」とはどういうことかについて、詳しくうかがった。今回はその前編だ。
(新刊JP編集部)
■「マサユキは助けてくれる存在に助けを借りながら、人生を前向きにしていくんです」 ――『夢をかなえる龍』についてお話をうかがいます。この物語は主人公のマサユキがうつになってベッドから起き上がれなくなるという重いシーンから始まりますが、これは実際にSHINGOさんもご経験されているんですよね?SHINGO:そうですね…。この物語の主人公であるマサユキはブラック企業で上司からパワハラを受けているじゃないですか。でも、当時はどう思っていたかというと、自分に対する怒りで毎日苦しんでいたんです。何で俺はこんな人生を送っているんだろうと。なんて不甲斐ないんだ、というか。それで本当に何度も死のうと思っていましたから。
でも、毎日仕事はあって、やらなきゃいけないことがあるじゃないですか。それを24時間365日続けていると、心と体が分離する感じになってくるんです。