これも地球温暖化による弊害なのか……。 FNNプライムオンラインが12月1日、タイのバンコク支局発として《屋台の串焼きに殺人ダコ…タイ当局が注意喚起》と題する記事を配信。記事によれば、首都バンコク近郊の市場で11月末、猛毒を持つタコの串焼きが屋台メシとして売られていることが判明し、地元当局が注意を呼びかけているというもの。だが、実は、このヒョウモンダコと呼ばれる「殺人ダコ」が、近年、日本海域でもたびたび目撃されているというのである。
海洋生物に詳しいジャーナリストが説明する。
「ヒョウモンダコは、マダコ亜目マダコ科に属するタコで、体長10センチ程ととても小さく、通常は周囲の岩や海藻に体の色を近づけて擬態しています。ところが、外敵から刺激を受けると青い斑点模様が体表に表れて唾液を出す。実はこの唾液に含まれているのがテトロドトキシンという猛毒で、噛まれたことで死亡例も報告されていることから“殺人ダコ”として恐れられているんです」
とはいえ、本来このタコは、暖かい海の浅場を生息域としている。しかし、地球温暖化による海水温の上昇に伴い、日本各地に出現。全国各地で目撃例が相次いでいるというのだ。
「ヒョウモンダコが最初に捕獲されたのは、1999年の大阪湾。その後2009年には福岡、佐賀、長崎、大分。2012年には、三重、和歌山、神奈川で相次いで目撃、捕獲されています。近年では東京湾でも目撃情報があり、日本の各地に生息域が広まっているといってもいい。しかも、ここ数年は、暖かい時期だけでなく、冬場でも船釣りなどで上がってくる場合もあるようです」(前出・ジャーナリスト)
ヒョウモンダコは通常のタコに比べて小型だが、攻撃性が強く、身の危険を感じると唾液を吐いたり噛みついたりして敵に毒を注入しようとするが、その殺傷力は当然、人体にも大きな影響を及ぼす。
「テトロドトキシンは、フグの毒として知られる猛毒。この毒が人体に注入された場合、だいたい20分〜数時間で麻痺による呼吸困難や血圧の降下、嘔吐といった症状が現れますが、厄介なことに、このテトロドトキシンは解毒方法が見つかっていないため、体内から排出されるのを待つしかない。