個人で事業を行う場合には、事業所得として所得税の申告が必要になります。事業所得の計算上、重要な制度の一つに青色事業専従者があります。これは、適正な記帳を行う者について認められる青色申告者について認められる制度で、一定の要件を満たす場合、その青色申告者については、その事業に専従する配偶者や子供など、いわゆる生計一親族に給与を支払ったとしても、その給与の金額を所得税の経費とすることができる制度です。
人件費は事業にとって非常に大きな経費になりますので、使い方によっては大きな節税になります。
■青色事業専従者のデメリット
この青色事業専従者については、大きなデメリットがあります。それは、給与を支払っている青色事業専従者である妻や子族を、配偶者控除や扶養控除の対象にすることができないということです。
法改正があって今は違いますが、一昔前は103万円の壁、という言葉が話題になりました。これは、サラリーマンの奥さんがパートなどで働いた場合、その給与が103万円に満たないときは、そのサラリーマンの配偶者控除を受けられるため、配偶者が生活費を稼ぎながら節税もできる境界となる金額を意味した言葉です。現行制度も、これと同じような壁がありますので、青色事業専従者について配偶者控除などの対象にしてしまうと、その壁を超えないような給与として安易な節税につながる恐れがあります。
加えて、青色事業専従者は給与として経費を認めていますから、それに上乗せで配偶者控除などを認めると、二重に控除を認めることになり、適切ではないと考えられます。このため、このように、青色事業専従者については配偶者控除などを認めないとしているのです。
■その逆はOK
この点、税法的には常識的なのですが、常識的であるがゆえによく間違えるのはその逆のケースです。すなわち、青色事業専従者給与を支払う事業主は、青色事業専従者給与をもらう配偶者や子供の申告上、配偶者控除や扶養控除の対象になるということです。
青色事業専従者のメリット・デメリットと配偶者控除等との注意点を解説
2021.06.04 19:00
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