─最後は人生の大先輩であるお二人に「終活」について、教えていただきたいです。
池上 私の場合、テレビの仕事を少しずつ減らしています。テレビ朝日の「グッド!モーニング」の解説もやめました。新聞や雑誌などの連載も徐々に減らしていって、最終的には本の書き下ろしと大学の授業だけでいいと思っています。それが私にとっての終活です。
弘兼 私も徐々に仕事を減らしていかなければいけません。我々の年齢になると、否が応でも死を身近に感じるようになりますよね。会食や大好きなゴルフもあと何回できるのか、と考えるようになる。だからこそ、今まで何気なくしていたゴルフや食事の時間も大切にしようと思うようになりました。
池上 あと、限りある時間を若々しく生きるためには、社会の役に立つことも大切ですね。コロナ前は大学時代のクラスメイトと毎年集まっていました。会社を辞めて何もやっていない友人は、急激に老けていきます。が、地域のボランティア活動をしているような友人は、生き生きしている。どこかで誰かの役に立っているという意識があるから、若さが保てると思います。
弘兼 自分の存在が社会にとってどれだけのものなのか。それをわかったほうがいいですね。社会にとって自分は何も必要とされていないとなったら、後は朽ち果てていくしかありません。誰かのためにやることによって、結局は自分のためにもなる。
池上 そのためにも、サラリーマン時代から社内だけではなく、外部との付き合いを広げておくことです。弘兼さんは会社を辞めた後、色々なところから仕事の依頼が来た。私の場合も出版社と付き合いがあったから次の道が開けた。つまり、それができたのは、社外の人間関係があったからこそ。現役時代にそれを意識することが、その後の人生にとっては、非常に大きな意味を持つということです。
弘兼 その通りですね。